2025年05月
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2024年インターネット利用動向、AIやサブスクが拡大 韓国MSIT

韓国の科学技術情報通信省(MSIT)は4月4日、全国の世帯および個人を対象に実施した「2024年インターネット利用動向調査」の結果を発表し、AI活用の定着、定期購入型のサブスクリプション・サービスの拡大、そして越境EC(国境を超えた電子商取引)の急増など、韓国のデジタル経済の進展を示す傾向が明らかになった。

2024年のAI活用経験者は60.3%に達し、2021年の32.4%から約2倍に増加。自動運転など運輸分野での満足度が高く(98.3%)、家庭用ロボットやスマート家電など住環境分野での今後の活用が期待されている(必要性があると回答78.2%、利用意欲があると回答58.7%)。生成AIサービスの利用率も33.3%と、前年の17.6%から倍増し、主な用途は情報検索(81.9%)、文書作成(44.4%)、翻訳(40.0%)などである。さらに、定期購入型のサブスクリプション利用者は49.4%と、前年の13.1%から約3.8倍に急増し、特に10~30代で大きく利用率が伸びている。

越境ECの利用も拡大しており、AliExpressやTemuなどのグローバルプラットフォームの普及により、海外での商品購入経験者は2023年の20%から2024年には34.3%に増加。特に30代(47.2%)、20代(43.5%)、40代(36.8%)で高い利用率が見られた。

世帯のインターネット接続率は99.97%とほぼ全家庭に普及し、3歳以上の個人の利用率は94.5%となった。インターネット利用者の90.5%が1日1回以上アクセスし、週平均の利用時間は20.5時間だった。

サービス別では、カカオトークなどのインスタントメッセージが98.0%、動画ストリーミングが95.4%と高水準で、個人メディア(YouTubeなど)の利用が68.3%に上った。

MSITのICT政策局長のオム・ヨル(Eom Yeol)氏は「AIはもはや目新しい技術ではありません。AIサービスが日常生活に有意義に組み込まれるよう、ユーザー能力の強化や倫理的利用の促進など、幅広い政策手段を追求していきます」と述べた。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

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