韓国の科学技術情報通信部(MSIT)は6月9日、韓国における低軌道(LEO)衛星通信サービスの提供に関する3件の越境取引契約を承認したと発表した。
これらの契約は、スターリンク・コリア(Starlink Korea)社とスペースX(SpaceX)社、ハンファ・システムズ(Hanwha Systems)社とワンウェブ(OneWeb)社、KTサット(KT SAT)社とワンウェブ社の間で交わされたものである。
韓国の電気通信事業法は、スペースX社やワンウェブ社などの外国の事業者が国内で直接通信サービスを提供することを認めていない。したがって、外国の事業者が通信サービスを提供するには、国内に設備を有する電気通信事業者と提携する必要があり、その事業者は外国事業者と越境取引契約を結び、MSIT長官の承認を得る必要がある。
この要件に従い、スペースX社は2023年に韓国に子会社であるスターリンク・コリア社を設立した。同社は、韓国の施設を基盤とする電気通信事業者として登録した後、スペースX社との越境取引契約の承認を得るため申請を行った。同様に、韓国の登録通信事業者であるハンファ・システムズ社とKTサット社は、それぞれワンウェブ社との契約の承認を得るため申請を行った。
MSITは、これら3つの契約について、安定したサービス提供の実現可能性、国内通信市場への潜在的な影響、利用者保護措置の適切性の観点で評価を行い、包括的な審査を行った。それらの結果、MSITは3つの越境取引契約すべてを承認した。
サイエンスポータルアジアパシフィック編集部