2025年07月
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米国留学生の緊急編入学・訪問学生制度を導入 韓国・延世大学校

韓国の延世大学校(Yonsei University)は、米国政府のビザ審査強化や大学との法的葛藤が拡散されるなかで、国際高等教育の不確実性に先制的に対応するために、外国人及び韓国人留学生向けの支援策を新たに発表した。7月3日付け。

今回の措置は、最近強化された米国政府のソーシャルメディア審査、特定国対象の入国制限、大学別留学生受け入れ資格取り消しなどで留学が難しくなった学生が急増した現状を反映したことで、韓国の大学としては最も迅速かつ実効的な対応となる。

同校はまず、在外国民及び外国人を対象とする2026年度1学期の学部編入学常時募集制度を緊急新設する。同制度は通常12月施行の既存編入学出願と異なり、募集時期を柔軟にし、出願資格を拡大し、2年及び3年の学年別常時選考が特徴である。留学中断によって学生の学業が途切れることなく、国内で学業を続けるように現実的な通路を設け、米国での滞在が難しくなった学生に実施的な選択肢になることを期待する。

併せて、現在米国で学業継続が不可能になった学生のために、「カスタマイズ訪問学生(Visiting student)受け入れ」方策も進めている。同制度は既存協約に基づく訪問学生・交換学生制度を超えて、米国の大学との協議を通じて、米国大学の留学生が一時的に延世大学校で受講した後、当該大学で単位が認められるように調整を行う形である。これにより学業の中断を最小化する効果が期待される。

最近ビザ審査の中断や入国制限によって学期が始まっても出席できない事例が増えている。このような状況で同校は、韓国国籍を問わず、様々な国からの米国留学生に対して、韓国国内で学業環境を提供する。現在米国の主要大学と協議を進めており、近いうちに成果があると見込まれる。

また、6月には一般大学院の外国人在学生全員に定額の奨学金を支給する「延世外国人同行奨学金」を新設し、外国人留学生の学業の安定性を高めている。この奨学金は国籍と専攻を問わず、すべての学生に提供される。

ユン・ドンソプ総長は「学問を続けたい世界各国からの優秀な人材が延世大学校で学業を続けることができるように、すべての制度的かつ財政的な支援を惜しまない」とし、今後もグローバル研究・教育ハブとしての役割をさらに強化していくと明らかにした。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

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