2025年08月
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APEC人材交流制度、2025年韓国科学者招待プログラムが開始

アジア太平洋経済協力(APEC)は7月2日、科学者の越境的な人材交流を促進する「2025年韓国科学者招待プログラム」の開始を発表した。

本プログラムは、APECが初めて設けた科学者専用の人材交流制度であり、構造化された研修や共同研究の機会を通じて、域内における科学技術協力を強化することを目的としている。韓国科学技術情報通信部(MSIT)が資金提供と実施を担い、韓国への入出国手続きの円滑化やビザ申請の簡素化などの支援も含まれる。

プログラムには、10日間の能力開発コースと、90日間の研究派遣コースの2種類があり、いずれも博士号または修士号を取得し、関連する実務経験を3年以上有する者が対象となる。能力開発コースでは、専門家による講義やメンタリング、政策対話などが行われる。

初回セッションは物理学をテーマに、5月26日~6月6日までソウルで開催され、マレーシア、ペルー、タイの研究者21名が参加した。韓国の梨花女子大学の量子ナノサイエンスセンターなどの研究施設を訪問し、文化交流を通じて相互理解を深めた。第2回セッションは化学分野に焦点を当て、インドネシアとフィリピンの科学者が参加し、6月27日に終了した。7月以降は地球科学と生命科学のセッション、ならびに研究派遣が始まる。

APEC科学技術イノベーション政策パートナーシップ(PPSTI)副議長のハザミ・ハビブ(Hazami Habib)氏は「能力開発と交流プログラムは、知識共有と国境を越えた協働の基盤を築き、イノベーションの創出につながります」と語った。

MSIT国際協力局長のファン・ソンフン(Sunghoon Hwang)氏は「本プログラムを通じて、韓国とAPEC諸国の研究者がネットワークを構築し、連携の機会を広げていくことを期待しています」と述べた。

今年は最大100名の科学者が参加予定で、将来的にはビジネストラベルカードを参考にした「APEC科学者トラベルカード」の導入も視野に入れ、科学者の機動的な交流体制の整備が進められている。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

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