韓国科学技術院(KAIST)は8月15日、同院の研究者が世界的に権威あるプラズマ関連学会において若手研究者賞を連続して受賞したと発表した。
KAISTによると、原子力量子工学科のパク・サング(Sanghoo Park)教授が、6月19日に国際プラズマ化学会(IPCS)から若手研究者賞を受賞し、さらに8月4日には米国物理学会(APS)が主催するガスエレクトロニクス会議(GEC)で早期キャリア賞(ECA)に選ばれた。両賞を続けて受賞するのは極めて異例であり、同教授の研究業績と国際的影響力が高く評価された。

KAIST原子力量子工学科のパク・サング(Sanghoo Park)教授
GECは、プラズマ物理、化学、診断技術、応用研究など幅広い分野の成果が発表される学術会議であり、近年は環境負荷の少ない化学プロセス、次世代半導体、HBM(高帯域幅メモリ)プロセス向け超低温エッチング技術などが注目されている。ECAは2年に1度、世界で1人のみに授与される名誉ある賞であり、授与式は10月13~17日にソウルで開催されるGEC 2025で行われる予定だ。受賞を記念し、同教授は同会議で「プラズマ分光法の高度化に向けたディープラーニングを用いた分光データ解析」と題する講演を行う。

IPCS授賞式でのパク・サング教授(左端)
(出典:いずれもKAIST)
一方、6月に米国ミネアポリスで開催された第26回国際プラズマ化学シンポジウム(ISPC 26)では、同教授がIPCS若手研究者賞を受賞した。1973年に始まった同シンポジウムは隔年開催で、プラズマ化学反応の基礎から半導体プロセス、環境科学、グリーンエネルギー、バイオ応用まで幅広い研究を扱い、産学官の研究者が最新成果を共有する場となっている。同賞は博士号取得後10年以内の研究者を対象に授与される。
同教授は、プラズマと液体の相互作用やリアルタイム光学診断を応用し、大気中の窒素を環境調和的に固定するとともに、人体や環境に有益な反応性化学種を精密に制御する研究で先駆的成果を上げてきた。この実績が両賞の受賞につながった。
同教授は「韓国で初めて開催されるGECで、韓国代表として賞を受けられたことは大変意義深いです。基礎科学への継続的な探究が認められたことを嬉しく思いますし、KAIST研究チームの努力が世界トップレベルの学会で評価されたことは大きな意味があります」と語った。
サイエンスポータルアジアパシフィック編集部