2021年07月
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仏宇宙センターと共同で星の探索を強化 西オーストラリア大学

オーストラリアの西オーストラリア大学(The University of Western Australia:UWA) とフランスの宇宙機関である国立宇宙研究センター(Centre National d'Etudes Spatiales:CNES)は5月21日、オーストラリア北部に衛星の受信局ネットワークを構築し、何十億光年も離れた場所で爆発している星の探索を強化することを発表した。

デビッド・カワード准教授(右から3人目)ら関係者(写真提供:西オーストラリア大学)

UWAとCNESは現在、産業界や研究者らと協力して、オーストラリア北部において星の爆発を検出するための受信局ネットワークの設置を進めている。地球の高軌道上にある衛星 "The Space Variable Objects Monitor" が、巨大な星の爆発と関連があるとされるガンマ線バーストを検出し、今回設置する受信局がそのアラートを受信、そして、数秒でUWAのザドコ望遠鏡を含む各望遠鏡に情報を送る仕組みだ。

これによって、オーストラリア北部の空で発生した珍しい現象を捉えることができ、これまで宇宙の死角だった領域に世界の研究者らがアクセスすることが可能となる。

フランスの研究者は、このデータを利用して、星の爆発とガンマ線バーストの関連性を解明する予定だ。UWA研究拠点(センター・オブ・エクセレンス)のデビッド・カワード(David Coward)准教授は、「これまではNASA(米航空宇宙局)の衛星を用いていましたが、今回の衛星には最新の技術が使われています。これらの事象のほとんどは、数十億光年の距離にあるため、地球が形成された数十億年前の宇宙を研究することができます」と期待を込める。

現在、ザドコ望遠鏡天文台チームは、フランス政府と協力して、受信機の最適な設置場所を探している。今回の共同研究では、オーストラリア国内の学校の生徒が研究に参加する機会も設け、学生に宇宙の形成や進化の仕組みを教える予定。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

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