2021年09月
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洋上風力発電の潜在能力で共同研究の成果を発表 豪CSIRO

オーストラリア連邦科学産業研究機構(CSIRO)は7月22日、オーストラリアの洋上風力発電の潜在能力の高さを示し、同国のクリーンな電源構成の実現に洋上風力発電技術が及ぼす影響の大きさを提案する報告書を発表した。

それによると、「オーストラリアの洋上風力発電潜在能力(Offshore Wind Potential for Australia)」というプロジェクトが立ち上がり、CSIROやシドニー工科大学等の研究機関が共同で実施した。オーストラリアのエネルギー需要への対応における洋上風力発電の実現可能性と潜在能力を評価し、洋上風力発電の大規模開発の障壁となる要因を特定した。また、俯瞰的な地図を作成し、エネルギーインフラや需要地に近接するオーストラリア沿岸部の12カ所を調査した。

オーストラリアには洋上風力発電に適した資源が豊富にあり、今後、浮体式洋上風力発電技術が発展すれば、従来よりも水深の深い海域を発電施設として利用できる可能性がある。本研究ではタスマニア、バス海峡、西オーストラリア等が、高い発電能力を有すると評価された。

洋上風力発電は高い設備利用率や、エネルギー供給の多様化、雇用機会の創出等といった多大なメリットをもたらすという。

研究の成果をまとめた報告書では、連邦が管轄する海域における洋上風力発電の開発に関する規制制度や、連邦政府や州政府によるエネルギー計画への洋上風力発電の組み込み、戦略的な投資等を提案している。

プロジェクトを率いたブルーエコノミー共同研究センター(Blue Economy CRC)のマーク・ヘマー(Mark Hemer)氏は、洋上風力発電について「大規模な電動化や水素生産を含む『エネルギー超大国(energy superpower)』に向けて重要となる」と述べた。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

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