2021年10月
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レーザー加工で高効率な両面受光型太陽電池を開発 ANU

オーストラリア国立大学(ANU)の研究者がレーザー加工を用いて高効率な両面受光型(bifacial)太陽電池を作製し、この加工法を用いた太陽電池として世界最高の変換効率を達成した。8月19日付の発表。

両面受光型太陽電池は表と裏の両方で発電できるため、従来の片面の太陽電池より効率性に優れている。研究責任者(Principal Investigator)のキーン・チャーン・フォン(Kean Chern Fong)博士は、今回開発された太陽電池は、「表と裏の両面でほぼ同等の発電能力を持つ、真の両面型だ」と語る。

ANUが開発した両面受光型(bifacial)太陽電池(写真提供:ANU)

この太陽電池は、レーザーを用いて電気伝導性を局所的に高めるレーザードーピング技術を用いて作製された。変換効率は表面で24.3%、裏側で23.4%、表面に対する裏面の変換効率の割合(bifacial factor)は96.3%となった。有効出力(effective power output)は29%と、片面のシリコン太陽電池の性能を大きく上回る。

主任研究員(Chief Investigator)のマルコ・アーンスト(Marco Ernst)博士はこの記録について、「選択的レーザードーピングにより作られた太陽電池の世界記録であり、両面受光型太陽光電池としても最高レベルの変換効率だ」と説明した。

この研究はオーストラリア政府の支援を受けて実施され、結果はオーストラリア連邦科学産業研究機構(CSIRO)の検証を受けた。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部