2022年04月
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IPCC部会の最新報告書で豪州の気候変動による影響等を紹介 豪CSIRO

オーストラリア連邦科学産業研究機構(CSIRO)は2月28日、同機構の専門家が執筆者として参加した、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)第2作業部会の影響・適応・脆弱性(Impacts, Adaptation and Vulnerability) に関する最新の報告書が発表されたことを伝えた。

オーストラリアとニュージーランドの気候変動による影響・リスク・適応に関する章には、CSIROの以下3名の専門家が、主執筆者や執筆協力者として参加した。この章は、幅広いシステム、部門、地域社会に対する気候リスクが、この地域に元から存在する脆弱性と曝露(exposure)によって悪化すると予測している。

気候変動の傾向と重要なリスクを論じたケビン・ヘネシー(Kevin Hennessy)氏は「オーストラリアでは温暖化や海面上昇により、猛暑日の増加や熱波、雪の減少、降雨量の変化、海洋熱波、洪水、森林火災等の極端な現象(Extreme event)が生じている」と指摘した。また、サンゴ礁の消失や生物多様性の低下、熱関連死の増加、都市やインフラへの影響等の9つの重要なリスクを特定した。

水管理と洪水の影響を論じたフランシス・チュー(Francis Chiew)博士は「オーストラリア南東部で生じると予測されている冬と春の降雨量の減少は、既に複雑化しているこの地域の水資源管理問題を一層悪化させるだろう」と指摘した。

気候変動による食料・線維への影響を論じたウダイ・ニドゥモル(Uday Nidumolu)博士は「より暑く乾燥した気候条件により、オーストラリアの作物収量は低下すると予測される」と述べ、CSIROが気候予測等のソリューションを提供してこうした農家を支援していることを紹介した。

同報告書は www.ipcc.ch(外部サイト)で公開されている。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

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