2022年07月
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火星のクレーターの堆積物から過去の気候を推定 豪モナシュ大学

オーストラリアのモナシュ大学(Monash University)は5月13日、同大学の地質学者らが、火星の歴史上最も高速に侵食が起こった時期を示す新たな証拠を提示したと発表した。研究成果は同日付で学術誌 Geology に掲載された。

この研究は、液体の水が長期間にわたって火星の表面上を流れていた時期があることを示唆している。火星が現在の地球のようであったかもしれない過去の状態から居住不可能な今日の状態に変化した時期を知ることは、科学者らの長年の関心事であった。

筆頭著者のAndrew Gunn(アンドリュー・ガン)博士は、「火星に生命が存在したかどうかを知るには、堆積岩の記録を理解する必要がある。今回の研究は、火星の全地質史における堆積物の浸食と蓄積の時期と速度を全く新しい方法で決定した」 と語る。

研究チームは、地質図や気候シミュレーション、衛星データを含む複数のデータセットを用いてクレーターに堆積した砂の大きさと堆積の要因を推定し、これらのデータを合成・解釈して浸食の時期を明らかにした。「火星の特定の年代で高速の堆積がみられることは、その時期に、物質を侵食する活発な川の流れがあったということを示唆している」とガン博士は語った。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

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