2022年12月
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廃棄される野菜を用いた健康スナック開発 オーストラリア

オーストラリア連邦科学産業研究機構(CSIRO)は、同機構がオーストラリア(豪州)のスタートアップ企業ニュートリブイ (Nutri V)と共同開発した、食品ロスの削減に役立つ健康的なスナック菓子が間もなく発売されると発表した。11月23日付け。

このスナック「Nutri V Goodies」は、流通の基準を満たさないため通常は廃棄処分されるか家畜の飼料等にされるブロッコリー、カボチャ、カリフラワーを原材料とする。

ニュートリブイ社のラケル・サイド(Raquel Said)CEOは、「野菜を栽培すると、大量の規格外野菜や供給過剰が発生する。また、茎や葉にも栄養がたっぷりある。こうした廃棄物をアップサイクルしたいという思いから、このスナックの主な成分である野菜パウダーが生まれた」と語る。

このスナックには、豪州で推奨されている1日の野菜摂取量の5分の2に相当する、2皿(2 serves、約150 g )分の野菜が含まれている。CSIROの農業・食品(Agriculture and Food)部門を統括するマイケル・ロバートソン(Michael Robertson)博士は、このような野菜を豊富に含む革新的な食品の開発は、農業食品部門の持続可能性を支援しながら農業に真の付加価値を与えることに役立つとしている。

この商品は豪州国内の「コールズ(Coles)」スーパーマーケットの店頭に並ぶ予定。

CSIRO の技術が、野菜の廃棄物から新たな食品を誕生させるのに役立った
(© Nick Pitsas)

野菜の廃棄物が新たな食品になる
(© Rebecca Newman Photography 2018)

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野菜の廃棄物から製造されたスナック「Nutri V Goodies」
(提供:いずれもCSIRO)

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

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