2023年08月
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高等教育制度レビューの中間報告に見解 豪科学アカデミー

オーストラリア科学アカデミー(Australian Academy of Science)は7月26日、豪州の高等教育制度を専門家がレビューする「ユニバーシティ・アコード(Australian Universities Accord)」の中間報告(Interim Report)が19日に発表されたことを受け、以下のような見解を発表した。

  • 専門家パネルと教育大臣(Minister for Education)が、大学の研究資金調達制度の見直しに前向きであることをうれしく思う。現状の制度は学部課程でのSTEMコース提供の障害になりうる。
  • 提案されているオーストラリア研究会議(ARC)への投資の拡大、国家共同研究インフラ戦略(NCRIS)の刷新、博士(Ph.D.)給付金額の引き上げなどの策は有用である。
  • しかし、これらの策は、大学がその研究資金を授業料による収入に頼らなければならないことによる本質的な不安定性に対処していない。
  • 豪州の科学・研究・イノベーションへの政府の投資は過去最低水準となっており、これを改善するための、政府・社会全体に及ぶ包括的な政策改革が必要とされている。
  • アカデミーは引き続き、科学・研究システム全体の独立したレビューを求め、豪州の科学の進歩を支える近代的研究事業(research enterprise)の構築に向けて政府やユニバーシティ・アコードの専門家パネルと連携したいと考えている。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

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