豪政府の産業・科学・資源省(Department of Industry, Science and Resources)は8月7日、同省と豪州技術科学工学アカデミー(ATSE)による研究費助成プログラム「Global Connections Fund」ラウンド5の助成対象プロジェクトが決定されたことを公表した。

同プログラムは研究者と中小企業の国際共同研究を促進することを目的に、政府の「国家製造業重点分野(National Manufacturing priorities)」に合致するプロジェクトを支援している。今回選出された4件のプロジェクトの概要は以下の通り。

1. ベトナムの冷蔵トラックで輸送されるドラゴンフルーツのモニタリングと品質管理を行うスマートシステム。豪ニューカッスル大学(University of Newcastle)とベトナム企業の共同研究
2. 脈管化(vascularisation)と痛みの緩和を促進する創傷ケア用ジェル。豪企業キャネンタ(Cannenta)と英国・パキスタンの大学の共同研究
3. 亜鉛めっき廃棄物(galvanised zinc ash)をリサイクルして、廃水処理の添加剤として利用できる高価値な物質を生産する技術。豪ロイヤルメルボルン工科大学(RMIT)とインド企業の共同研究
4. ブルーリ潰瘍の外用治療薬の予備試験(feasibility study)。豪企業ウィンターミュート・バイオメディカル(Wintermute Biomedical)と米国の大学の共同研究

同省は引き続き、「グローバル科学技術外交ファンド(Global Science and Technology Diplomacy Fund)」を通じてこれらの国際共同プロジェクトを支援すると述べている。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部