オーストラリア連邦科学産業研究機構(CSIRO)は、豪州の「隣人」である東南アジア諸国との間で、科学的連携を通じた長期的な友好関係の構築に取り組んでいる。9月26日付発表。
3つの主な領域と具体的な取り組みは以下の通り。
1) クリーン、安全、健康な地域
- 研究者やイノベーター、投資家と連携してプラスチック問題の解決を目指す「インド太平洋プラスチックイノベーションネットワーク(Indo-Pacific Plastics Innovation Network)」のイノベーションハブをインドネシア、ベトナム、タイ、ラオス、カンボジアに設置。
- マレーシア・サラワクに設置した水質モニタリングシステム「Aquawatch」のパイロットサイトで、マングローブ林からの溶存炭素の流出状況を調査。
2) 知識、技術、データ共有への扉を開く
- インドネシアの政府職員を招きデータ関連の専門知識を共有する「Data 4 Development (D4D) Fellowship」プログラムを実施。
3) イノベーションと現地スタートアップの成長
- 「Aus4Innovation」プログラムを通じたベトナムのイノベーションシステムの支援。
Aus4Innovationチームは、オーストラリアとベトナムのチームを統合して、テクノロジーとデジタル変革の新興分野を探求することに取り組んでいる
(出典:CSIRO)
シンガポールを拠点にCSIROの科学顧問(science counsellor)として活動するアメリア・ファイフィールド(Amelia Fyfield)氏は、「この地域の成功は私たちの成功である」と語り、科学を通じた東南アジアとの協力の重要性を強調した。
サイエンスポータルアジアパシフィック編集部