2024年01月
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コロナ後、豪州の労働市場で対人スキルが高い人材の需要急増 豪CSIRO

オーストラリア連邦科学産業研究機構(CSIRO)は1月9日、オーストラリアで新型コロナのパンデミック後、対人スキルの高い人材に対する需要が急増しているとの研究結果を発表した。この研究成果は、Nature Human Behaviourに掲載された。

CSIROの研究チームが2015年から2022年までのオンライン求人広告1,200万件以上を分析したところ、パンデミックを受け、協調性の高い従業員への需要がさらに加速したことが明らかになった。

2021年から2022年にかけて失業率が3.5%と歴史的な低水準を記録したことを考えると、この結果は予想外だったと、主執筆者であるCSIROの科学者デビッド・エヴァンズ(David Evans)氏は述べた。エヴァンズ氏によれば、リモートワークの求人広告では、対人スキルについて言及するケースが対面の仕事よりも1.2倍多かった。

「リモートワークの台頭は、内向的な人や独立志向の強い人に向いていると考えても無理はないが、このデータは在宅で働くことは、単独で働くことではないことを示している」とエヴァンズ氏は指摘した。

調査からはまた、デジタルデータへのアクセスや分析といったデジタルスキルに対する需要もパンデミック後に増大したことも明らかになった。一方、手作業スキルに対する需要は低下した。

研究結果について、エヴァンズ氏は、求職者の応募書類や面接の準備に役立つだけでなく、教育・研修セクターにも有用な情報をもたらすとし、「今回の結果は、オーストラリアの教育・訓練機関に学生の対人関係スキルの育成に力を入れるよう要求することの重要性を裏付けている。データからは、雇用主がこのような『ソフトスキル』を重視するようになっていることがうかがえる」と述べた。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

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