2024年02月
トップ  > 大洋州科学技術ニュース> 2024年02月

テック人材育成へ、地方の大学院生の枠を設置 豪州

オーストラリア連邦科学産業研究機構(CSIRO)は1月24日、大学院生向けプログラム「Next Generation Graduates Program」の2023-24年のラウンドで、地方の大学院生の研究や業界との連携を重点的に支援することを発表した。

同プログラムは人工知能(AI)やその他の新興技術分野に取り組む豪州の大学院生を対象としたコホートベース(cohort-based)・企業主導型・学際的トレーニングプログラムであり、これらの分野のイノベーションに重要な思考やスキルの習得を支援することを目的としている。業界パートナーとして、シンガポールテレコム(Singtel)、豪通信企業オプタス(Optus)、スウェーデンの軍需品企業サーブのオーストラリア法人(SAAB Australia)、米メタ(Meta)など、世界各国の大手企業が参加している。

今回、同プログラムでは地方の大学院生を対象とした枠「リージョナル・ストリーム(regional stream)」を新たに設置する。この枠は、地方におけるテクノロジー人材の育成体制(パイプライン)の構築を支援することを目的としている。

CSIROのData61部門の科学部長(Science Director)アーロン・キグリー(Aaron Quigley)氏は、「リージョナル・ストリームは、大都市以外に住む人々が世界最先端の研究に確実に加われるようにする」と語った。

同プログラムでは、AIや機械学習、サイバーセキュリティを用いて農業業界の課題解決に取り組む「AgriTwins」プロジェクトを含む11のプロジェクトを実施し、162名の大学院生を助成する。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

上へ戻る