アジアの科学者100人に選ばれた科学界のスーパースター

AsianScientist - 新しい銀河の研究から人類最大の課題への取り組みまで、アジアのSTEM分野で最も優秀かつ明晰な頭脳を持つ様々な科学者たちが「アジアの科学者100人」(2022年版)に選ばれた。

Asian Scientist Magazine 誌はアジアのトップレベルの科学者を毎年特集しており、第7版となる「アジアの科学者100人」(2022年版)をこのほど発表した。うつ病の背後にある神経生物学に関する洞察から次世代の太陽電池技術の開発まで、今年選ばれた優れた研究者やイノベーターたちは、世界最大の難題を克服してきている。

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)によるパンデミックは3年目を迎え、気候変動も悪化が進んでいる。アジアのSTEM分野で最も優秀な研究者たちは、2030年の国連持続可能な開発アジェンダの達成に熱心に取り組み、クリーンな水、クリーンなエネルギー、気候変動対策などといった具体的な目標に向けて大きく前進している。

特に、今年は基礎研究部門と応用研究部門が協力して地域の生活をよりよく安全なものにしようという取り組みがなされたため、基礎科学を扱う多くの受賞機関が大きな注目を浴びた。バングラデシュ、中国、香港、インド、日本、マレーシア、モンゴル、フィリピン、シンガポール、韓国、台湾、タイ、ベトナムの先駆者や新星たちが集まり、今年の受賞者は科学の最前線と科学がアジア社会に与える新たな影響を示している。

今年の受賞者には、半導体の進歩の礎を築いた台湾のサイモン・ジィー (Simon Sze) 博士などの先駆者たちが含まれている。

あらゆる形の持続可能性を達成する様々な研究分野から、経験豊富な先駆者も将来が期待される若い科学者も選ばれている。日本では、合成化学の世界的リーダーである野崎京子教授が、刺激性の強い化学物質を使わずに燃料性能向上の研究を行っている。インドネシアのディアン・ブルハニ (Dian Burhani) 氏は環境科学分野の新星であり、環境に優しいマスク材料の代替品の研究を行っていることで選ばれた。フィリピンでは、ギレルモ・Q・タビオス3 世 (Guillermo Q. Tabios III) 名誉教授が、政策と持続可能な工学を結びつける学際的な業績を称えられた。

選ばれる条件は、2021年に国内賞もしくは国際賞を受賞していること、または科学的発見や科学的事業を発展させるようなリーダーシップを発揮し、大きな功績を残したことである。Asian Scientist Magazine 誌は、アジアの科学的成果を毎年祝うことで、新世代の若い研究者にインスピレーションを与えることを期待している。

Asian Scientist Magazine 誌のCEO兼発行者であるジュリアナ・チャン (Juliana Chan) 博士は「私たちは、社会にとって最も差し迫った問題に取り組み、人類全員にとってより良い世界を実現するために、特に緊急性の高い研究を続けているアジアの多様な科学界に7年連続して光を当ててきました」と述べた。

「アジアの科学者100人」(2022年版)

(順不同)

氏名 所属 国・地域
1 ヌル・アドリカ・ビンティ・アインル・アヌール
(Nur Adlyka Binti Ainul Annuar)
マレーシア国民大学 マレーシア
2 グ・ソンフェン
(Gu Songfen)
中国航空工業集団有限公司 中国
3 カナク・サハ
(Kanak Saha)
Inter-University Centre for Astronomy and Astrophysics インド
4 シェン・ヤナン
(Shen Yanan)
中国科学技術大学 中国
5 ルシレ・V・アバド
(Lucille V. Abad)
フィリピン科学技術省原子力研究所 フィリピン
6 サハデブ・シャルマ
(Sahadev Sharma)
マラヤ大学 マレーシア
7 アドリアン・ヤバネズ
(Adrian Ybañez)
セブ工科大学 フィリピン
8 スウッサ・バムルングサプ
(Suwussa Bamrungsap)
タイ国立科学技術開発庁 タイ
9 チェオン・ソク・チン
(Cheong Sok Ching)
Cancer Research Malaysia マレーシア
10 ニナ・G・グロリアーニ
(Nina G. Gloriani)
フィリピン大学マニラ フィリピン
11 サー・ピーター・グラックマン
(Sir Peter Gluckman)
シンガポール科学技術研究庁 シンガポール
12 アイビー・ング
(Ivy Ng)
SingHealth シンガポール
13 久田俊明 東京大学 日本
14 杉浦清了 東京大学 日本
15 フー・ハイラン
(Hu Hailan)
浙江大学 中国
16 チュオン・タン・フオン
(Truong Thanh Huong)
ハノイ医科大学 ベトナム
17 一條秀憲 東京大学 日本
18 岩井一宏 京都大学 日本
19 キム・ジンホン
(Kim Jin-Hong)
ソウル大学校 韓国
20 V・ナリー・キム
(V. Narry Kim)
ソウル大学校 韓国
21 コー・ボンクウォン
(Koo Bon-Kwon)
ソウル大学校 韓国
22 リディア・R・レオナルド
(Lydia R. Leonardo)
フィリピン大学マニラ フィリピン
23 ジーモン・パニャンマカル
(Jeemon Panniyammakal)
Sree Chitra Tirunal Institute for Medical Sciences and Technology インド
24 フィルダウシ・カドリ
(Firdausi Qadri)
International Centre for Diarrhoeal Disease Research バングラディシュ
25 ジュタマス・ラタナヴァラポーン
(Juthamas Ratanavaraporn)
チュラーロンコーン大学 タイ
26 トゥー・ヘンポン
(Too Heng-Phon)
シンガポール国立大学 シンガポール
27 ヨー・チャンホーン
(Yoo Changhoon)
ソウルアサン病院 韓国
28 バイ・チュンリ
(Bai Chunli)
中国科学院 中国
29 バイク・ムヒュン
(Baik Mu-Hyun)
韓国科学技術院 韓国
30 カニシュカ・ビスワス
(Kanishka Biswas)
ジャワハルラール・ネルー先端科学研究所 インド
31 ティンマイア・ゴーヴィンダラジュ
(Thimmaiah Govindaraju)
ジャワハルラール・ネルー先端科学研究所 インド
32 ズバイル・ハサン
(Zubair Hasan)
イーストウェスト大学 バングラディシュ
33 野崎京子 東京大学 日本
34 ウォン・チーフイ
(Wong Chi-Huey)
Institute of Biotechnology and Medicine Industry 台湾
35 ブーンヤワン・ヨースク
(Boonyawan Yoosuk)
タイ国立科学技術開発庁 タイ
36 アンソニー・ジェームズ・バウティスタ
(Anthony James Bautista)
聖トマス大学 フィリピン
37 チェン・シャオドン
(Chen Xiaodong)
南洋理工大学 シンガポール
38 チン・ダエジェ
(Chin Daeje)
SkyLake Investment Co. 韓国
39 パワン・K・ゴエンカ
(Pawan K. Goenka)
マヒンドラ&マヒンドラ インド
40 ジョオン・ハン
(Jeong Han)
アイキューブドシステムズ 韓国
41 フィリップ・T・クレイン
(Philip T. Krein)
浙江大学 中国
42 リー・サンユプ
(Lee Sang Yup)
韓国科学技術院 韓国
43 ジョエイ・D・オコン
(Joey D. Ocon)
フィリピン大学ディリマン校 フィリピン
44 アディチャ・サダナラ
(Aditya Sadhanala)
インド理科大学院 インド
45 ロヒト・スリバスタバ
(Rohit Srivastava)
インド工科大学ボンベイ校 インド
46 スー・グアニン
(Su Guaning)
南洋理工大学 シンガポール
47 サイモン・ジィー
(Simon Sze)
陽明交通大学 台湾
48 ギレルモ・Q・タビオス3世
(Guillermo Q. Tabios III)
フィリピン大学ディリマン校 フィリピン
49 ディアン・ブルハニ
(Dian Burhani)
インドネシア科学院 インドネシア
50 アスンシオン・B・デ・グズマン
(Asuncion B. De Guzman)
Mindanao State University Naawan Foundation for Science and Technology Development フィリピン
51 グオ・フアドン
(Guo Huadong)
中国科学院 中国
52 リ・ホンイン
(Li Hongying)
シンガポール科学技術研究庁 シンガポール
53 リン・イーイー
(Lin Yi-Yi)
台湾大学 台湾
54 ナレンドラ・オジャー
(Narendra Ojha)
インド物理学研究所 インド
55 ビノイ・クマー・サイキア
(Binoy Kumar Saikia)
North East Institute of Science and Technology インド
56 ネニ・シンタワールダニ
(Neni Sintawardani)
インドネシア科学院 インドネシア
57 チェン・ユンヌン
(Chen Yun-Nung)
台湾大学 台湾
58 福島邦彦 ファジィシステム研究所 日本
59 デブディープ・ムコパディヤイ
(Debdeep Mukhopadhyay)
インド工科大学カラグプール校 インド
60 ジャン・ハンワン
(Zhang Hanwang)
南洋理工大学 シンガポール
61 アンドリュー・チチ・ヤオ
(Andrew Chi-Chih Yao)
清華大学 中国
62 レイモンド・W・イェウン
(Raymond W. Yeung)
香港中文大学 香港
63 スドゥケイト・チャイヨ
(Sudkate Chaiyo)
チュラーロンコーン大学 タイ
64 グアン・イー
(Guan Yi)
香港大学 香港
65 ジョセフ・スリヤル・マリク・ペイリス
(Joseph Sriyal Malik Peiris)
香港大学 香港
66 カーン・ボンキウン
(Kaang Bong-Kiun)
ソウル大学 韓国
67 神谷勇治 理化学研究所 日本
68 カン・レ
(Kang Le)
河北大学 中国
69 サラ・ルオ
(Sarah Luo)
シンガポール科学技術研究庁 シンガポール
70 宮脇敦史 理化学研究所 日本
71 アルン・クマール・シュカラ
(Arun Kumar Shukla)
インド工科大学カーンプル校 インド
72 アミット・シンー
(Amit Singh)
インド理科大学院 インド
73 田中幹子 東京工業大学 日本
74 テセイ・イーファン
(Tsay Yi-Fang)
中央研究院 台湾
75 ワン・リンファ
(Wang Linfa)
Duke-NUS Medical School シンガポール
76 ユエン・クウォクユン
(Yuen Kwok-Yung)
香港大学 香港
77 リウ・ビン
(Liu Bin)
シンガポール国立大学 シンガポール
78 イマルカ・ムナウェーラ
(Imalka Munaweera)
スリジャヤワルダナプラ大学 スリランカ
79 ヴィニッチ・プロマラク
(Vinich Promarak)
Vidyasirmedhi Institute タイ
80 シルマライ・ベンカテサン
(Thirumalai Venkatesan)
シンガポール国立大学 シンガポール
81 ウー・フシンジャイ
(Wu Hsin-Jay)
陽明交通大学 台湾
82 ホンゴルズル・ドルジゴトフ
(Khongorzul Dorjgotov)
モンゴル国立大学 モンゴル
83 アニシュ・ゴーシュ
(Anish Ghosh)
タタ基礎研究所 インド
84 ニーナ・グプタ
(Neena Gupta)
インド統計大学 インド
85 ジュネ・フー
(June Huh)
高等科学院 韓国
86 石井志保子 東京大学 日本
87 望月拓郎 京都大学 日本
88 佐々田槙子 東京大学 日本
89 サケット・サウラブー
(Saket Saurabh)
タタ基礎研究所 インド
90 ティーラポン・スクスムラン
(Teerapong Suksumran)
チェンマイ大学 タイ
91 イボンヌ・ガオ
(Yvonne Gao)
シンガポール国立大学 シンガポール
92 ハーム・タイクスー
(Hahm Taik Soo)
ソウル大学 韓国
93 伊賀健一 東京工業大学 日本
94 香取秀俊 理化学研究所 日本
95 小林駿介 山陽小野田市立山口東京理科大学 日本
96 内田龍男 東北大学 日本
97 ワン・ダジョン
(Wang Dazhong)
中国科学院 中国
98 渡邉悠樹 東京大学 日本
99 ヤオ・ワン
(Yao Wang)
香港大学 香港
100 ジャン・ジエ
(Zhang Jie)
中国科学院 中国

(2022年07月26日公開)