インドに酸素濃縮器等の支援物資を提供 台湾成功大学

台湾の成功大学(NCKU)病院は5月4日、新型コロナウイルスの感染拡大に苦しむインドに対し、台湾当局と連携して、酸素濃縮器の生産能力を調査し医療物資を提供する支援活動を行っていることを明らかにした。その一環で5月2日には酸素濃縮器150台と酸素ボンベ500台を積んだ第1弾の医療物資がデリー空港に到着し、インドの代表は台湾の友情と支援に感謝を表明した。

インドの急速な感染拡大状況を受け、台湾外交部は1週間前より国内の医療リソースを連携させて支援活動を加速し、支援物資の速やかな提供を実現した。NCKU病院も台湾の主要医療機関として防疫経験や医療物資等のリソースを提供している。

NCKU病院は2018年よりインドの政府機関、病院、NGO(非政府組織)と活発的な交流を行っており、インド人医師を招いての研修や展示会での台湾製品の紹介、インドの病院への医療画像の保存・通信システム(picture archiving and communication system: PAC)の構築等を通じて台湾の医療業界とインドの医療市場の架け橋となってきた。

2020年の新型コロナウイルスの感染拡大以降はビデオ会議を介してインド関係者との連携を続け、体温計や検査キット、人工呼吸器の注文を台湾メーカーに取り次ぎ、防護服や検査に関する約200万ドル規模の契約を創出する等、国際的な販路の拡大にも貢献している。

NCKUは困難な状況にあるインドへの支援を継続するともに、世界に向けて防疫経験の共有や医療物資の提供を続けるとしている。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

上へ戻る