「アジアンサイエンティスト100」はコロナ禍にかかわらず2021年版を発表し、卓越した研究業績に光を当てることを継続する。
AsianScientist - Asian Scientist誌は、アジア各地の優れた科学者を毎年紹介する第6回「アジアンサイエンティスト100」(2021年版)を発表した。本年度は、気候変動から新型コロナウイルス感染症(COVID-19)まで、世界の喫緊の課題に取り組む研究者、イノベーター、リーダーらの業績を取り上げている。
COVID-19は、世界の多くの地域をまひ状態にしているが、アジアの研究者たちは各自の専門性をすぐに世界的なコロナウイルスとの闘いに活用した。創薬でのスーパーコンピュータの活用から自社製ワクチンの開発にいたるまで、アジア有数の才能が集結して最大の課題に立ち向かった。
しかしながら、今なおパンデミックがもたらした飛躍的進歩と後退の最中にあり、優れた科学の追求は現在も続く。今年のアジアンサイエンティスト100は、中国、インド、マレーシア、シンガポール、日本、韓国、フィリピン、バングラデシュ、香港特別自治区、スリランカ、インドネシア、タイ、ベトナムから、分子イメージングから量子コンピューティングまで幅広い分野の代表的人物を取り上げた。とりわけ厳しいこの年に変化を生み出した、草分け的な先駆者や期待される人たちが選ばれた。
このリストに掲載されるには、2020年に国内または海外の賞を受賞していることが条件となる。あるいは、科学的発見やリーダーシップで重要な功績を残し、学術や産業に利益をもたらした人物であることが求められる。こうした業績を紹介することで次世代の優れた若手科学者の刺激になればとAsian Scientist誌は考えている。
Asian Scientist誌編集長Dr. Rebecca Tan (レベッカ・タン)氏は「COVID-19のような課題や気候変動のような長期的問題の解決を可能にするのは科学や科学者の力であるということが、これまで以上に明らかになってきています。本誌は、新しいワクチンなど必要とされるイノベーションを世界にもたらすために、縁の下の力持ちのような立場に置かれることの多い研究者たちに光を当てたいと考えています」。
「アジアンサイエンティスト100」(2021年版)リスト(外部サイト) https://www.asianscientist.com/as100