高速ネットワークサービス向上で連携合意 日本含めアジア太平洋の研究機関

北米、アジア(日本含む)、オセアニアの11研究教育機関は6月17日、アジア・太平洋・オセアニア地域の高速ネットワークサービス向上で協力し、相互に連携することに合意した。世界規模の連携によって、多国間の共同研究開発を活発化させる。

写真提供:Pacific Wave(パシフィックウェーブ)

本ネットワークは、多国間でデータを共有するためのリソースを提供し、統合して管理することで、個々のネットワーク単体よりも耐障害性、柔軟性、一貫性に優れた高速の海洋横断ネットワークサービス提供システムを構築する。

今回合意に参加した11の研究教育機関は、国境を越えてデータや科学機器を共同で使用することで、学際的研究において重要な成果を挙げている。さらにセンサーや科学機器の解像度が爆発的に向上したことから、非常に高解像度の画像や映像が多国間で大量にやりとりされる状況が生じている。

参加した11機関の1つ、Pacific Wave(パシフィックウェーブ)を運営するCENICの社長兼CEOであるルイス・フォックス(Louis Fox)氏は、気候危機、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のような公衆衛生上の緊急事態、海洋資源の保護などを挙げ、「地球規模の課題を解決するためには、世界規模の科学的協力が必要」と今回のネットワークの必要性を強調した。

また同じく参加機関の日本の国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)理事の茨木久氏は、今回、アジア・太平洋・オセアニア地域の連携が拡大したことについて 「世界の研究機関との最先端の共同研究開発活動がさらに充実することが期待される」と語った。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

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