洋上風力発電に関するMoUを締結 台湾と英

台湾の工業技術研究院(ITRI)は経済部(Ministry of Economic Affairs)と在英国台弁事処(British Office in Taipei)の支援を受け、英国の研究機関「洋上再生可能エネルギー・カタパルト(Offshore Renewable Energy Catapult: ORE Catapult)」との間で、洋上風力発電に関する了解覚書(MoU)を取り交わした。

このMOUは、洋上風力発電において世界最大の設備容量を有する英国の経験を基に、洋上風力発電施設の運用・保守(Operation and Maintenance: O&M)技術に関するイノベーションプログラムを実現するための基盤となる。また、技術交流を通じて、台湾の研究開発能力と洋上風力発電エコシステムを強化できると期待されている。

台湾と英国はMOUを通じたイノベーションプログラムの共同創設に加え、風力タービンや海底ケーブル、発電設備に関する共同作業部会の設立も計画している。さらに、風力発電施設のO&Mを自動化し、エネルギーコストを削減するためのAIやビッグデータ技術も導入する予定だという。

台湾はエネルギー自給率の向上に向け再生可能エネルギー源の開発に注力している。ITRIのエドウィン・リウ(Edwin Liu)院長は、台湾で建設中の風力発電所に、国際的な視点を持つ人々の助言や経験を取り入れたいと考えている。

そのうえでリウ院長は、洋上風力発電の開発において広範な経験を持ち、最先端の研究を行うORE Catapultとの提携について「国内の風力発電業界のより包括的な発展を促進し、台湾と英国双方の産業に利益をもたらす機会になる」と話している。MoU締結は7月6日付。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

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