台湾ITRI、米UCLAとAIチップでMoU締結 半導体技術の研究開発強化へ

台湾の工業技術研究院(ITRI)は、台湾経済部(MOEA)産業技術局(DoIT)の支援を受け、台湾AIチップ連盟(AITA)、米カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)の異種統合・性能スケーリングセンター(CHIPS)と、AI(人工知能)チップの異種統合先進パッケージング(Heterogeneous Integration Advanced Packaging)に関する了解覚書(MoU)を締結したと発表した。9月17日付。

台湾と米国間の了解覚書(MoU)調印のセレモニー (提供:ITRI)

このMoU は、AIoT(AIとIoT)に関する台湾の技能と高性能コンピューティングに関する米国の経験を活用し、最先端の半導体技術の研究開発能力を共に強化していくことを目標としている。今後、サプライチェーン(供給網)やAIチップの新規ビジネスの創出といった領域での連携強化が期待される。

ITRIの電子・光電子工学システム研究所のウー・チーイー(Chih-I Wu)所長は、UCLA CHIPSとの連携は、

  • 1. UCLA CHIPSのプラットフォームを通じた世界への台湾のダイ間(die-to-die)技術をアピールする
  • 2. システム統合の国際要件と台湾の半導体エコシステムの連携という、2つの大きな利点をもたらす

―と期待する。

UCLA CHIPSの所長を務めるスブラマニアン・S・アイヤー(Subramanian S. Iyer)教授は、「優れたイノベーションと豊富な経験を提供してくれるITRIのエンジニアとの連携をうれしく思う。ITRIから得たフィードバックや提案は、我々の研究の方向性や学生の教育に非常に良い影響をもたらしている」と台湾側との連携を歓迎した。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

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