2005年~19年ロボティクス関連の特許件数、中国、日本、韓国がトップ3に 米報告書

米ジョージタウン大学ウォルシュ外交学院(Georgetown University's Walsh School of Foreign Service)の政策研究機関である安全保障・先端技術研究センター(CSET)は、2005年から2019年にかけて88カ国で発行されたロボティクス分野の特許の傾向に関する報告書を発表した。

同報告書によると、上記期間におけるロボティクス関連の特許取得件数で首位に立ったのは中国で全世界の約35%を占め、次いで日本、韓国、米国という順位であった。

分野別では米国が、航空宇宙、軍事・安全保障、テレプレゼンス(telepresence)関連のロボティクス、および人工知能(AI)機能を用いたロボティクス分野で首位に立ち、軍事ロボティクスの特許取得件数では世界の約26%を占めた。

軍事ロボティクス分野では2位が中国で世界の特許取得件数の約25%を占め、3位 はロシアで17%を占めた。ロシアはロボティクス全体の特許取得件数では世界6位であった。

CSETは、米国がロボティクス分野における優位性を保つには、韓国、日本、ドイツ等の同盟国と連携すること、および知的財産権に関する政策を見直すことが必要であるとの見解を示した。

「AIやロボティクス用ソフトウェア等の新興技術に関連する発明により適切に対応できるよう知的財産政策、特許適格性、特許性の原則 を見直すことは、米国がこの領域でのリーダーシップを取り戻すための重要なステップとなる」と同報告書は指摘している。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

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