バイクタクシーにシールド設置で新型コロナ感染リスク防止へ-バングラデシュ・英のチーム

AsianScientist(2022年02月22日)-バイクタクシーの運転手と乗客の間に設置されたプラスチックシールドは、それだけで新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のウイルスの拡散リスクを抑える。

手ごろな価格のプラスチックシールドは、パンデミックの中でドライバーに経済的な命綱を提供しながら、バイクタクシーの運転手と乗客の間のウイルス曝露を阻止し、COVID-19感染のリスクを軽減する。バングラデシュと英国の調査チームはこのことを発見し、Physics of Fluids 誌に発表した。

バイクタクシーは、バングラデシュ、ベトナム、インドネシアなどのいくつかのアジア諸国において、重要な交通手段であり、生計手段である。しかし、COVID-19パンデミックが発生したため、ウイルスの蔓延を封じ込めるために、多くの運転手が何カ月も仕事がなかった。

バイクの速度と風向によっては、乗客も運転手も、咳によって放出され、空気の流れによって運ばれるウイルス粒子を吸い込む可能性がある。 一部の運転手は、乗客を保護するために自分のバイクにプラスチックシールドを取り付け始めた。しかし、その効果に関する科学的証拠が十分ではなかったため、多くの政府はこの方法を奨励することはなかった。

この方法を試験するために、バングラデシュ工科大学と英国のリーズ大学の研究者たちは、バイクを二人乗りした場合のウイルス曝露リスクを分析した。彼らはコンピューターシミュレーションを使用して、周りの気流と粒子分布を測定した。これにより、バイクがさまざまな速度で移動する際に放出されるウイルスを含んだ飛沫の軌跡を追うことができた。

データから、バイク搭乗者の間にプラスチックシールドを設置すると、ウイルス粒子が乗客に付着するのを物理的にブロックできることが分かった。さらに、シールドは空気の流れのパターンを変え、飛沫を押しやり、ウイルスへの曝露を全体的に減らす。一部の飛沫はヘルメットや衣服に着地する可能性があるが、プラスチックシールドがあるので飛沫を吸入するリスクが低下し、COVID-19の感染から守ってくれる。

この調査は、さまざまな移動方法におけるCOVID-19リスクのトレードオフを調査する大規模なプロジェクトの一部である。このような調査結果があることから、チームは、各国が証拠に基づくより良い対策を実施し、人々が可能な限り安全に旅行し、働くことができるようになると考えている。

チームは最後に「COVID-19や同様のエピデミックやパンデミックの間、バイクタクシーに対する大きな経済的、政治的、社会的圧力が続くことを考えると、この調査結果は、運転手と乗客の間にシールドを取り付けるべきということを示しています」 と述べた。

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