電動の次世代レーシングカー「イプシロン3(Epsilon 3)」を開発 台湾大学

台湾大学(NTU)のレーシングチーム「NTU Racing」が3月19日、独自に開発した完全電動の次世代レーシングカー「イプシロン3(Epsilon 3)」を公開した。

イプシロン3の重量は240 kgで、80 kgのバッテリーを搭載しており、最高速度は100 km/hとなる。快適な乗り心地のためコックピットの設計が改良され、構造的強度を高めるためスポイラーは市販の材料を加工して作製した。スポンサー探しからロゴのデザイン、車両の組み立て、マーケティングキャンペーンまですべて学生が行った。

NTU Racingのメンバーの大部分は機械工学部の学生だが、電気工学部や材料科学・工学部、法学部の学生も在籍している。製品発表会に出席したチュンミン・クァン(Chung-Ming Kuan)学長は、学問分野を超えた連携に感銘を受けたと語った。異なる学問的バックグラウンドを持つ学生達がアイデアを交換してこのような大きな目標を達成したことは、実践的なプロジェクトへの参加や学際的な協力を推進するNTUの理念を体現している。

NTU Racingは近く、第4世代の「イプシロン4」を披露し、今年12月8~11日にオーストラリアで開催される学生による自作フォーミュラカーの競技会「Formula SAE Australasia」に、この最新モデルで参加する予定。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

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