台湾と米ガンビックス社が窒化ガリウムVCSELでの共同事業を拡大

台湾の工業技術研究院(ITRI)は、窒化ガリウム(GaN)垂直共振器面発光レーザー(VCSEL)の業界リーダーである米国の企業ガンビックス(Ganvix) と、レーザー技術に関する共同事業を拡大すると発表した。10月20日付け。

GaN VCSELS モジュールは、VCSELと分布ブラッグ反射器 (DBR) で構成されている

双方は、青色の波長領域で動作するGaNレーザーの共同開発に成功しており、今回の契約に基づき、以下を含む開発の第2段階へと進む。

  1. 青色から緑色への波長範囲の拡大
  2. 品質認定試験(環境試験、ライフタイム試験)
  3. レーザーおよびレーザーアレイのパッケージング

電気光学分野ではヒ化ガリウム(GaAs)を用いたVCSELの技術が急成長しているが、GaAsは紫外領域や可視光(青色・緑色)領域で発光することができない。GaNはこれらの波長領域に対応できる材料として期待されているが、GaN VCSELに必要な共振器(cavity mirror)を作製するための商業的に実現可能な方法が存在しなかった。ガンビックス社はナノ多孔技術を用いてGaNの光学特性を操作することにより、この問題を解決した。

開発されたVCSELは消費者用電子機器やメタバースを含む幅広い市場を標的としており、近い将来では、赤色・緑色・青色のVCSEL光エンジン、レーザー走査型ディスプレイ、自由空間通信用のレーザーアレイ等への利用が期待されている。

ITRIの電子・光電子システム研究所(Electronic and Optoelectronic System Research Laboratories)所長のシーチエ・チャン(Shih-Chieh Chang)博士は、「メタバースへの利用に向けては、三原色VCSELが重要な役割を果たす。ガンビックス社との協力関係をさらに深め、商用製品を発表できることを嬉しく思う」 と語った。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

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