台湾の工業技術研究院(ITRI)は、台湾の電子機器製造企業ライトンテクノロジーコーポレーション(LITEON Technology Corporation)と、特許の取得や作成を含む知的財産権(IPR)業務での協力に関する了解覚書を締結したと発表した。
ライトン社は電気光学分野でのITRIとの共同研究を強化し、産業チェーン(industry chain)全体にわたるより強力な特許ポートフォリオの構築を目指している。同社は、ITRIが立ち上げた特許データベース「IP Bank」にも参加し、IPRにおける強みを発揮している。
産業界、学界、研究部門と協力して、ITRI は IP バンクを設立し、特許プールを創設した
(提供:ITRI)
「IPRは市場支配力の重要な指標と考えられている」とITRIのバイスプレジデントで法律顧問のペンユー・ワン(Peng-Yu Wang)氏は指摘する。台湾経済部(MOEA)は学際連携スキルの向上と台湾の国際的特許ポートフォリオの拡大を目的とした研究開発計画を策定している。ITRIとライトン社との提携は、IPRにおける地位向上に向けた相互協力の好例となる。
ライトン社の最高法務責任者(General Counsel)でIP Bankの顧問も務めるメイ・チウ(May Chiu)氏は、「ITRIはクラリベイト(Clarivate)による『Top 100 グローバルイノベーター』に6回選出されており、台湾の企業にとって有益であることを実証した特許分析システムを有している。ライトンはITRIとの提携により研究開発スキルとIPRにおける競争力を高め、ウイン-ウインの状況を作り出せると願っている」と語った。
2022年11月17日付け発表。
サイエンスポータルアジアパシフィック編集部