台湾の陽明交通大学(NYCU)は1月16日、フランス・パリで2022年10月末に開催された合成生物学の国際大会「2022 International Genetically Engineered Machine:iGEM」で、世界の一流校が参加した356チームの中から、同大学の2つのチームが金メダルを獲得したと発表した。
新竹博愛(Boai)キャンパスの「NYCU_Formosa」チームは、ショウジョウバエのタンパク質の自己組織化(self-assembling)ペプチドをシミュレーションすることにより、3Dバイオプリンティングや再生医療に利用可能な生体材料を開発した。また、バイオインフォマティクスとバイオアート(BioArt)を融合させて、合成生物学の知識を一般に伝えるオンラインスペースを作成した。同チームは製造部門の最優秀賞「Best Manufacturing Project」にもノミネートされた。
(提供:いずれもNYCU)
台北陽明(Yangming)キャンパスの「NYCU-Taipei iGEM」チームは、細菌の増殖を色の変化により観察できるリモートデバイス「E.COLOR」を開発した。このデバイスは研究やタンパク質医薬品の生産等の工業用途に有用と期待されており、同チームはインパクトの大きいプロジェクトに贈られる2,500ドルの研究資金「Impact Grant」を獲得した。同チームは2007年よりiGEMに参加しており、12個の金メダルを含む数々の受賞歴を持つ。
サイエンスポータルアジアパシフィック編集部