地理空間シミュレーションで新型コロナウイルス検査の効果を高める方法提示 台湾

台湾大学(NTU)地理学科(Department of Geography)のザイホン・ウェン(Tzai-Hung Wen)教授が率いる研究チームは、地理空間モデリングを用いて、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の検査リソースに対する空間的需要が、自主的に受ける検査の効果に及ぼす影響を明らかにした。同大学が広報誌 Highlights の2023年2月号で発表した。この研究成果は学術誌 Applied Geography に報告された。

チームは、検査リソースへのアクセスのしやすさ、一般市民の意識、流行の時空間動態(epidemic spatiotemporal dynamics)を組み込んだ空間流行シミュレーションモデルを作成した。さらに、検査キットへの空間的近接性と、人を移動させる誘引力(attractiveness)という2つの要素の検査への影響を、市民の意識レベルごとに調べた。

チームはシミュレーションの結果に基づき、検査リソースの配分においては、市民の意識レベルに応じて異なる戦略を用いる必要があることを示した。市民の意識が低いときには、誘引力の低い(unattractive)地域(住宅地や都市郊外等)に集中することで検査を促進し、より大きな利益を得られる。市民の意識が高いときには、検査施設から地理的に離れた地域に検査リソースを追加することで検査人数を増やせる可能性がある。

これらの研究成果は、自主的検査の限界利益(marginal benefit)に対する地理的要素の重要性を示している。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

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