「環太平洋サステナビリティ対話」がソウルで開催、エネルギー安保で議論

米スタンフォード大学ショレンスタインアジア太平洋研究センター(APARC)は10月2日、環太平洋サステナビリティ対話(Trans-Pacific Sustainability Dialogue:TPSD)」の第2回年次会議が開催されたことを報告した。「より良い未来のための潘基文財団」との共同イニシアチブ。会議では、エネルギー安全保障を推進するためのソリューションが議論された。

TPSDイニシアチブは、国連の持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals: SDGs)の実現を加速するため、米国とアジアの専門家による有意義な議論や研究協力、政策パートナーシップを促進する目的で立ち上げられたものである。

韓国・ソウルで9月12~14日に開催された同年次会議は、韓国環境研究所(KEI)や韓国エネルギー経済研究所(KEEI)をはじめ複数の機関が共催者として加わり、韓国外務省やアジア開発銀行などが後援した。会議には、学者や産業界のリーダー、政策立案者らが参加した。

会議では、エネルギー安全保障を高める革新的なソリューションについて議論が行われ、手頃なクリーンエネルギーを豊富に供給するための変化を加速する政策的処方が提案された。また、エネルギー効率の高い技術や再生可能エネルギーへのシフトを円滑に進めるための経済的・政治的側面も取り上げられた。

会議の一貫したテーマは、持続可能性の目標を実質的に前進させるためには、セクター間の垣根を超えた協力が重要であるということと、より環境に配慮した新興技術の開発を確実にする必要があるということであった。

再生可能エネルギーの政治経済とエネルギー安全保障に関する全体会議では、エネルギー供給者中心から消費者参加へのパラダイムシフトが指摘されたほか、エネルギー供給が途絶することがないよう、エネルギー転換のペースに注意すべきとの指摘もあった。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

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