医療機器の実用化促進へ協力覚書 陽明交通大学と台北栄民総医院

台湾の陽明交通大学(NYCU)は2月1日、台北栄民総医院(TVGH)との間で臨床開始から実用化まで、医療機器の商業化を促進する協力覚書を締結したと発表した。この覚書に基づき、NYCUの医療機器革新・橋渡しセンター(Medical Device Innovation and Translation Center)とTVGHの医用工学科(Department of Medical Engineering)の協力がスタートした。

協力覚書に調印する台湾の陽明交通大学と台北栄民総医院の関係者
(photo from TVGH、出典:NYCU)

陽明交通大学は、クラスI・II医療機器認可の両方を保有する台湾初の大学であり、医療機器の品質管理分野で大きな進歩を遂げている。一方、TVGHは、生物医学、医療工学、その他さまざまな分野のベンチャーの拠点の役割を果たしており、研究に関して近隣のNYCUとも長年にわたり協力してきた。同病院は、その組織規模を生かしつつNYCUの豊富な研究開発能力との連携を図るために医用工学科を設立した。

今回の戦略的提携は、臨床実践と医療工学の強みを効果的に融合させることを目指すものであり、革新的な医療材料の開発のための臨床検証における協力の促進に重点を置いている。また、臨床試験における協力を推進し、さまざまな医療データベースを構築して、両機関の間で臨床試験情報やデータを共有する。最終的には、臨床需要の高い医療材料の研究開発で協力し、革新的な医療材料の臨床導入に弾みを付けることを目指す。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

上へ戻る