半導体生産能力計画の最適化に向け産学連携協定を締結 台湾・陽明交通大学

台湾の陽明交通大学(NYCU)は3月7日、半導体大手の聯華電子(UMC)と、複数の半導体ファブ間の生産能力計画を最適化するシステムを共同開発する産学連携協定を締結したことを発表した。

ユンチア・チャン(Yung-Chia Chang)教授(右から2人目)ら研究メンバー
(出典:NYCU)

このシステムは、複数のUMCファブとさまざまな設備から収集した生産能力データを自動的に統合し、UMCが最も効率的な生産能力計画を特定できるよう支援するもので、UMCのデジタルトランスフォーメーションの重要な側面となる。

この提携では、NYCUの工業工程管理学科(Department of Industrial Engineering and Management)の研究資源や専門知識と半導体製造分野におけるUMCの実務経験を十分に活用する。そして、最適化手法を取り入れることで、生産業務効率を最大化しながら、顧客の要求を満たす生産能力ソリューションを開発することを目指す。

プロジェクトの主任研究者を務めるIEMのユンチア・チャン(Yung-Chia Chang)教授は、世界の半導体産業における台湾の強みは、卓越した研究開発能力に加えて、生産管理計画と実行能力にあり、これが重要な競争優位性になっていると述べた。

また、共同主任研究者のシェンイー・チェン(Sheng-I Chen)教授は、ファブ間の生産能力計画は、複数のデータ次元を考慮する必要があり、さまざまな制約条件の下で最適な生産能力計画を効率的に策定することを難しくしていると指摘した。

全体として、この産学連携プロジェクトは、半導体産業における技術革新と管理革新や人材育成を促進する機会となることが期待される。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

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