2024 EuCNC & 6Gサミットで先進的な6G技術を紹介 台湾ITRI

台湾の工業技術研究院(ITRI)は7月23日、ベルギーのアントワープで開催された2024 EuCNC & 6Gサミットで、同院が組織した6G産学研究チームが先進的な通信技術を紹介したことを報告した。

サミットでは台湾とEUにおける6G技術の最新動向が紹介された
(出典:ITRI)

ITRIは、欧州連合(EU)の6G研究テストベッドプロジェクトである「6G-SANDBOX」と2023年に締結した協力協定に基づき、欧州のパートナー企業や大学とともに、革新的な統合センシング通信(integrated sensing and communication:ISAC)技術のデモを行ったほか、新たな再構成可能なインテリジェントサーフェス(reconfigurable intelligent surface:RIS)技術を紹介した。ITRIの共同デモは、欧州委員会の通信ネットワーク・コンテンツ・技術総局(DG CONNECT)の代表者らから高い評価を得た。

ITRIのチームはまた、台湾とEUにおける6G技術の最新動向を紹介する台湾特別セッションを開催した。このセッションでは、実業界や学界、研究機関の代表者が6Gプロトタイプシステムや非地上ネットワーク(NTN)衛星通信アプリケーションの分野における台湾の進歩について意見を交換した。

ITRIの情報通信研究所(Information and Communications Research Laboratories)のパンガン・ティン(Pang-An Ting)副所長兼統括ディレクターは、RISアプリケーションを利用してミリ波のカバレッジを強化するという台湾の提案が6G-SANDBOXの第2回公募で承認され、スペインのマラガに導入されることに言及し、「このソリューションは、狭い路地での信号受信の問題に対処し、基地局の建設コストとエネルギー消費を削減することが期待される。このRISの導入により、6G-SANDBOX実験ネットワークにより多くの台湾の産業界、学界、研究機関が統合される態勢が整った」と述べた。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

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