台湾の工業技術研究院(ITRI)は11月8日、台北で開催された2024年EU-TW 6G SNS共同ワークショップについて報告した。ワークショップでITRIと台湾のパートナー企業は、欧州連合(EU)スマートネットワーク・サービス共同事業体(Smart Networks and Services Joint Undertaking:EU SNS JU)の6G-SANDBOXプロジェクトとの共同成果を発表した。
ITRIは台湾のパートナーおよびEUの6G-SANDBOXとともに、6Gトライアル・ネットワークのイノベーションを紹介し共同成果を発表
(出典:ITRI)
6G-SANDBOXプロジェクトの下、ITRIは台湾のライトン(LITEON)、オーレイ(Auray)、グラウンドホッグ(Groundhog)、国立中山大学、米国のキーサイト(Keysight)、ポーランドのIS-ワイヤレス(IS-Wireless)、仏シラデル(Siradel)、スペインのマラガ大学、英国のクイーンズ大学ベルファストと提携し、世界最大の6G試験ネットワークの構築に取り組んでいる。共同プロジェクトでは、先進的なO-RAN通信と統合センシング技術を活用し、幅広い産業分野別アプリケーションのためのテスト環境を構築している。
ITRIは2016年以来、欧州の通信研究開発イニシアチブに積極的に参加しており、6G研究開発における欧州のパートナーとの協力関係の強化に努めている。台湾とEUのこの継続的な協力関係は、6G技術の商業化と世界標準の形成において、両地域に戦略的優位性をもたらすことが期待される。
今回のワークショップは、台湾経済部(MOEA)産業技術局(DoIT)と、欧州委員会の通信ネットワーク・コンテンツ・技術総局(DG CONNECT)が共催したもので、欧州からは6G研究機関や大学の研究者、台湾からは企業や大学などの代表が参加した。参加者は見識を交換し、将来の6Gの共同研究の機会を探った。
サイエンスポータルアジアパシフィック編集部