CES 2025にウェルネステックとスマート医療システムを出展 台湾ITRI

台湾の工業技術研究院(ITRI)は、米国ラスベガスで2025年1月7~10日に開催の世界最大級の電子・IT製品見本市CES(コンシューマー・エレクトロニクス・ショー)2025に出展するウェルネス分野とスマート医療分野の製品・技術の詳細を発表した。

(出典:ITRI)

ウェルネス分野の主要な出展品の一つは、家庭と医療場面の両方で安全かつ効果的な睡眠モニタリングを実現する睡眠パッド「iSleePad」である。この製品は、ITRIが開発した低出力マイクロ波センサー(Low Power Microwave Sensor:LPMS)技術を利用して設計されたもので、既存の寝具に直接取り付けることで、粘着パッチなしで心拍数、呼吸、睡眠姿勢を追跡する。離床を検知してリアルタイムで通知する機能を搭載しているほか、シューマン波モードで深い睡眠を促進する。iSleePadにはペット版もあり、同じLPMS技術を利用して犬や猫向けの安全な非接触型睡眠モニタリングを提供する。

ウェルネス分野では他にも、下肢の筋力トレーニングと歩行改善を目的とする携帯可能な膝関節外骨格や、高度な人工知能(AI)画像分析とデータ推論手法を活用してバドミントン選手のトレーニングとパフォーマンスを向上させるソリューションなどを出展する。

スマート医療分野では、ミリ波レーダーと赤外線画像技術を利用して医療・介護現場での快適性とプライバシーを確保しつつバイタルサインや離床、転倒、長時間の無活動を追跡する遠隔監視システムや、マルチモーダル生成AIと検索拡張生成(Retrieval-Augmented Generation:RAG)技術を用いて音声入力などのデータからカルテを迅速に作成するスマート医療アシスタントシステムなどの出展を予定している。

(2024年12月9日付発表)
サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

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