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先端科学技術研究所(ASTI)

研究機関の概要

所在国 フィリピン
日本語表記 先端科学技術研究所(ASTI)
英語表記 Advanced Science and Technology Institute (DOST-ASTI)
現地語表記 Advanced Science and Technology Institute (DOST-ASTI)
主管省庁・部局 科学技術部
本部所在地 DOST-ASTI Bldg., UP Technology Park Complex, C.P. Garcia Avenue, Diliman, Quezon City
キャンパス所在地
土地・建物等の面積(㎡)
ウェブサイト https://asti.dost.gov.ph/
ニュースページ https://asti.dost.gov.ph/
予算(ドル) 9,782,247 ※2022年3月末換算
創立年 1987年

沿革

1987年、コラソン・C・アキノ大統領が、当時の国家科学技術局(NSTA)を科学技術部(DOST)に再編した際、大統領令第128号により、同省の付属研究開発機関としてDOST-ASTIが創設された。

組織・人員

組織

局長室(OD) 財務・管理部門(FAD)
研究開発部門 (RDD) ソリューション&サービスエンジニアリング部門(SSED) コンピュータソフトウェア部門(CSD) ナレッジマネジメント部門(KMD)

研究者数

44人

研究支援者数

37人

研究活動

代表的なプロジェクト、研究成果、産学連携など

・ASTROS (Advanced Space Technology Research, Operations and Services)、eXPAND (Environment for Extreme Computing Performance, Networks and Data)、ISIP (Intelligent Systems Innovation for the Philippines)の3つの戦略的国家プログラムの実行:2040年までにフィリピンを宇宙を利用できる国家にすることが、ASTROSプログラムの長期目標である。eXPANDプログラムでは、2040年までにハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)のグローバルエクセレンスセンターとなることをビジョンとして掲げ、既に高度なコンピューティングとネットワークのインフラを構築・整備。
・リモートセンシング(RS)と地理情報システム(GIS)ツールを使った、災害管理、農業、水生・漁業、インフラ監視など様々な用途のシミュレーション・モデリングと分析のオンデマンドでの実行
・自動認識システム(AIS)付き合成開口レーダー(SAR)を用いた研究活動により、地上監視や海上監視のデータを様々な政府機関に提供
・DIWATAマイクロ衛星の運用に焦点を当てたGRASPED(Ground Receiving, Archiving System, Science Product Development and Distribution)プロジェクト
・Surrey Space Technology Ltd(SSTL)と提携して、国土のおよそ10万㎢を毎日撮影できるマルチスペクトル地球観測衛星の設計と製造においてフィリピン人エンジニアを訓練・支援する先進衛星開発プロジェクト
・「効果的な洪水警報のための水路計センサーの運用能力の最適化」プロジェクト
・COVID-19の脅威に対するコントロールポイントでの温度監視のために携帯電話に取り付けることができる医療グレードのセンサーを備えた非接触型サーマルスキャナーの開発
・患者情報を記録し、最も頻繁に訪れた場所や最近接触した場所を確認するための位置情報を抽出することができる接触追跡アプリケーションのプロトタイプ
・監視カメラ映像をAIベースで分析しソーシャルディスタンス違反の検出を行うソフトウェアの開発
・PREGINETの高速ネットワーク接続による、国内外の医療機関間の遠隔医療の試行

研究機関の特徴

1987年1月30日の設立以来、DOST-ASTIは、国が国家発展と国際競争力を目指す中で、ICT、マイクロエレクトロニクス分野での研究開発における貢献をおこなってきた。DOST-ASTIはフィリピンの科学技術基盤を強化し近代化するための長期研究、先端分野の研究開発の責務を負う。
1990年代以降、DOST-ASTIは、オープンソースソフトウェア、IPv6、VoIPなど、ネットワーク技術やハイパフォーマンスコンピューティングに関する数々のプロジェクトに取り組んできた。 開発した電子データ収集システム、生物医学情報システム、環境モニタリングシステムは、国内に実装され展開されている。特に、プロジェクトNOAHのための1,500以上のセンサー開発と気象観測所の全国的な基礎インフラの整備において重要な役割を果たし、公衆衛生、電子政府構築、教育、災害リスク管理における全国のイニシアチブを支援している。
この機関は、以下の機能を果たすことを義務づけられている。
情報通信技術およびマイクロエレクトロニクスの先端分野における科学的研究および開発/科学技術基盤を強化し、近代化するための長期的な研究の実施/情報通信技術およびマイクロエレクトロニクスの先端分野における研究開発業務/コンピュータと情報技術分野における集中的な研究活動により、科学分野全体を強化
DOST - ASTIはパートナー機関にネットワーキング、ワイヤレス、IPv6 、ドメインネームシステム(DNS)管理
エレクトロニクスおよび製品開発(EPDC)、各種受託研究・コンサルティング、ハイパフォーマンス・コンピューティング施設の利用、フィリピン地球データ観測センター(Philippine Earth Data Resource and Observation Center)の利用など様々なサービスを提供している。
北海道大学、東北大学、九州大学、JAXAと共同プロジェクトを行う。

その他

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