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ワディア・ヒマラヤ地質研究所

研究機関の概要

所在国 インド
日本語表記 ワディア・ヒマラヤ地質研究所
英語表記 Wadia Institute of Himalayan Geology, Dehradun
現地語表記 वडिया हिमालय भूविज्ञान संस्थान
主管省庁・部局 科学技術省科学技術庁 (DST)
本部所在地 33, General Mahadeo Singh Road, Dehra Dun - 248 001
キャンパス所在地 ドキラニ・バマク氷河ステーション
土地・建物等の面積(㎡)
ウェブサイト https://www.wihg.res.in/
ニュースページ https://www.wihg.res.in/?p=1
予算(ドル) 9,520,017 ※2022年2月換算(1USD =75.10INR)
創立年 1968年

沿革

1968年6月、デリー大学地質学学科の一部として設立され、1976年6月にデヘラードゥーンに移動したインド科学技術庁傘下の独立研究組織である。当初はヒマラヤ地質学研究科という名称であったが、故D.N.ワディア教授のヒマラヤ地質学への貢献を記念し、ワディア・ヒマラヤ地質学研究所に改名された。この四半世紀、研究所はレベルの高い研究が行える設備や施設を整備してきた。世界的なヒマラヤ地質学の中核的研究所への成長を遂げている。

組織・人員

組織

構造地質学・テクトニクス 岩石学・地球化学 生層序学 地形学・環境・土木地質学 堆積・第四紀地質学 地球物理学 雪氷学・水文学

研究者数

54人

研究支援者数

45人

研究活動

代表的なプロジェクト、研究成果、産学連携など

ヒマラヤ・ガルワール・グットゥにあるマルチパラメトリック地球物理観測所(MPGO)は、地震予知の研究を行うことを主な目的として設置された。KopardharとDhopardharの2カ所で、様々な地球物理学的パラメータの時系列変化を高頻度(0.01秒から15分)で収集している。MPGOのグットゥ拠点は地震活動が主に上部地殻で活発なMCTの近くにある。2020-21年の間にMPGO観測所から300km以内で発生したマグニチュード3.0以下の地震の詳細な情報を収集し、地震発生前の特異な変動や地震指数との関連性を評価している。地震指数は、地震の大きさと距離の観点から各地震の影響度を評価する指標として算出されているもので、観測地点における地震のエネルギーと比例している。

研究機関の特徴

ヒマラヤの地球力学の基礎および応用研究を行っている機関で、岩石学、地球化学、構造地質学、地球物理学、堆積学、生層序学、地震地質学、地形学、環境・土木地質学、第四紀地質学、水文学、雪氷学など、広い範囲の地球科学の分野を網羅している。高度な分析が可能なラボと現地収集したデータを活用して、ヒマラヤの地質学的変遷や地域の地震発生の解析、土砂崩れや雪崩の研究、地震、土砂崩れ、雪・氷雪崩、氷河湖の決壊、自然資源の探索(鉱物・鉱体、炭化水素鉱床、泉、地熱等)、氷河流動と流域システムの研究などを行っている。また、ヒマラヤにおける土砂崩れ、地震、洪水などの自然災害の研究と被害防止のための政府機関への協力も行っている。更に、ヒマラヤ地質学の国立資料館となっており、気候工学(ジオエンジニアリング)プロジェクト、地下水調査、炭化水素資源探査および自然災害に関するコンサルティングサービスも提供している。キャンパス内には美しい地質学博物館も開設されている。

その他

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