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オーストラリア原子力科学技術機構(ANSTO)

研究機関の概要

所在国 オーストラリア
日本語表記 オーストラリア原子力科学技術機構(ANSTO)
英語表記 Australian Nuclear Science and Technology Organisation(ANSTO)
現地語表記
主管省庁・部局 産業・科学・エネルギー資源省
本部所在地 New Illawarra Road, Lucas Heights, NSW 2234
キャンパス所在地 本部キャンパス クレイトンキャンパス
土地・建物等の面積(㎡)
ウェブサイト https://www.ansto.gov.au
ニュースページ https://www.ansto.gov.au/news
予算(ドル) 209,480,841 ※(1USD=1.331AUD)
創立年 1987年

沿革

オーストラリア原子力科学技術機構(ANSTO)の前身は1952年に発足したオーストラリア原子力エネルギー委員会(AAEC)である。AAECはオーストラリアの原子力研究分野の中心であり特にルカハイツに建設され1958年に稼働を開始した高流量オーストラリア原子炉(HIFAR)の運用が大きな役割の1つであった。また1961年に稼働を開始した研究・訓練のためのMOATA原子炉の運用も行なっていた。1987年、AAECはANSTOに改編される。ANSTOはHIFARやMOATAの運用を引き継ぐ他、新たな施設でも活動を発展させてきた。

組織・人員

組織

【部門】執行部 エンジニア部 原子力プロジェクトグループ ビジネス・エクセレンスグループ 原子力科学技術・ランドマークインフラグループ 情報デジタル部門 研究トランスレーション・オーストラリアシンクロトロングループ 財務部
【子会社】ANSTO核医学社 PRTTECHソリューションズ社 ANSTO社
【運用施設】OPAL原子炉 オーストラリア中性子散乱研究センター オーストラリアシンクロトロン 加速器科学センター 国立重水素化施設 モリブデンMo-99製造施設 核医学製品加工配分施設

研究者数

約840人

研究支援者数

約510人

研究活動

代表的なプロジェクト、研究成果、産学連携など

2020/2021年度、ANSTOはガンマ線検知システムのCORIS360TMを開発した。これは従来よりも迅速、正確にガンマ線の発信源を見つけることができる技術である。他にはモナシュ大学、ピーター・ドハーティー感染症・免疫研究所が国際協力で進める、COVID-19のより速やかな唾液による判定技術のための研究では、オーストラリア・シンクロトロンでの研究を用いた赤外線分光ビームラインの技術で貢献するなど研究開発プロジェクトが行われている。また1995年に運用を終えたMOATA研究・訓練原子炉の廃炉プログラムも進めた実績がある。

研究機関の特徴

オーストラリア原子力科学技術機構(ANSTO)は同国の原子力研究の中心機関であり、国の将来のため健康、環境、原子力エネルギー利用におけるソリューションの追求を行なっている。オープン・プール・オーストラリア軽水原子炉(OPAL)やオーストラリア・シンクロトロン、国立研究サイクロトロン、オーストラリア加速器科学センターなど複数の研究・実験施設を運用している。国内外の機関や大学とのパートナーシップを築いており、日本では例えばJ-PARCセンター、日本原子力研究開発機構(JAEA)、物質・材料研究機構(NIMS)が挙げられる。産業界とも協力関係を構築し500社以上の、例えば航空宇宙、先端的材料、エネルギー、国防、医療業界などの企業と協力関係にある。

その他

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