ニッチを切り開く--医療機器・家電・ロボットを客と一緒に製造...MDesignソリューションズ社のフリンゲリ氏

AsianScientist - 地元のコンサルティング会社であるMDesign ソリューションズ社は、そのノウハウと専門知識を活用して、オープンイノベーションと製品開発を支援する。

電球から電気自動車(EV)まで、発明家とアイデアが優れた製品の出発点である。しかし、その次は何か?製図版に描かれた製品が消費者に届くまでに、広範な概念化、試作品作成、コスト分析、製造、検証などが必要となる。

コンサルティング会社でありソリューションプロバイダーでもあるMDesignソリューションズ社を訪れてみるといい。同社は業務管理から製造まで、製品開発のすべての段階で120を超えるクライアントを支えてきた。 この会社は、マッチングの機会やオープンイノベーション・チャレンジを通じて、IPIのネットワークも活用し、さまざまなイノベーターが価値ある製品を開発できるよう応援している。

このインタビューの中で、同社の取締役であるジェーン-ルク・フリンゲリ (Jean-LucFringeli) 氏は自社の独自の能力、豊富な実績、コラボレーションを受け入れていることについて話した。

MDesignソリューションズ社の主な特徴は何でしょうか?

当社はまず、医療機器、家電製品、ロボットなどを、構想段階から製造に至るまで、お客様と一緒に作り上げていきます。当社のチームは経験豊富なエンジニアから構成され、家電製品についてはフィリップスから着想を得た開発型製品製造プロセス、もう1つは医療機器についてはISO13485規格という原則を主に活用しています。

御社のオープンイノベーションへの取り組みは、何が独特なのでしょうか?

当社は、イノベーションは同じものに興味を持つ人々の集まりから生まれると考えています。私たちは、シンガポールと東南アジア諸国連合(ASEAN)各国の製品開発エコシステムの中で、とても豊かな人脈を持っています。プロジェクトが始まると、私たちは高い能力を持った人々を集めてチームを作り、お客様と一緒になって、可能な限り最高かつ最も革新的な結果を目指していきます。

国内外の企業が御社と協働することで利益を得た例を教えてください。

今日まで、300を超える製品を開発してきました。この豊かな経験があるので、現地の企業が技術やアイデアを商業化するお手伝いができます。例えば、あるシンガポールのチームは人工知能(AI)を使い、数カ月かけてアルゴリズムを開発しました。当社の能力をもってすれば、機械や電子製品、ファームウェアに至るまで、最終製品の開発をサポートすることが可能です。そのため、顧客はコア技術や市場に集中できるようになります。

国際取引では、試作や製造に向けたサービスを提供しています。ヨーロッパの企業が設計したものをアジアに拠点を置く製造委託先に移管し、顧客に代わって製造を管理することもよくあります。

どのような企業やパートナーと協働したいと思いますか?

当社は17 年間にわたり、他社に製品開発サービスを提供してきました。時が経つにつれ市場が変化し、多くの企業にとって従来のコンサルティングモデルは物足りないのではないかと気づきました。そこで、販売を視野に入れた完全な認定製品を開発するために、「プロダクト・インキュベーター」を立ち上げることにしました。

プロダクト・インキュベーターは開発コストを負担することなく、製品をお客様の手元に届けることができるため、マーケティング、販売、流通に優れた営利企業にとっては、興味深いモデルとなっています。このような営利企業は、ビジネスチャンスがあると判断すれば、製品の発売を提案することもできます。

企業はどのようにして御社と関わり、協働を始めるのでしょう?

メールをしていただくか、ミーティングを行うだけです。数分以内に、お客様のニーズが当社のサービスあるいはプロダクト・インキュベータで対応可能かどうかを判断します。

IPIがパートナーシップを通じて御社を支援してきた例を教えてくれますか?

IPIは、シンガポールにおける当社の重要なパートナーの1つです。IPIのチームは、製品を発売する際の複雑さを理解しており、関係する企業をまとめることができます。オープンイノベーション・チャレンジの他に、IPIは製品づくりの支援を必要とする多くの企業と当社を結びつけてくれました。IPIは深い知識と人脈を持っているので、今後もさらに協力していきたいと考えています。

(2022年07月04日公開)

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