ニッチを切り開く-効率的なコスト削減ソリューションを開発、シンガポールの技術開発センター

AsianScientist - シンガポールの技術教育機構 (ITE) カレッジセントラル・技術開発センター (TDC)では、学際R&Dチームがパートナーと協力して、効率的なコスト削減ソリューションを開発している。

製造業も小売業も含めた産業界全体で、各企業は独自の課題に直面している。同分野の中では競合があるものの、各企業は新しいテクノロジーを探す場合、真に効率を最大化し、コストを削減するニーズに対応できる独自のソリューションを必要とする。

この事実を痛感し、シンガポールの技術教育機構 (ITE) カレッジセントラル・技術開発センター (TDC) はオープンイノベーションを採用し、パートナーと協力してカスタマイズされたソリューションを開発している。顧客はTDCの専門分野内で開発された既存のソリューションを活用することができる。

コロナ禍にもかかわらず、TDCは最近、8つのプロジェクトのライセンスを付与した。これは、過去5年間で最高の数である。さらにTDCは、インドで開催された2021年第46回品質管理サークル国際大会でシンガポール代表としてパー・エクセレンス賞を、2021年教育省 (MOE) イナジー賞ではアウトスタンディング・イノベーター銀賞をそれぞれ受賞した。

このインタビューでは、TDCの所長であるリー・テック・ケング (Lee Teck Kheng) 博士が、センターの最近のプロジェクトと将来に向けてのビジョンを簡潔に教えてくれた。

TDC の主な特徴は何ですか?

ITEカレッジ・セントラルのTDCは、テクノロジーとビジネスのためのワンストップソリューション・センターです。顧客のニーズを満たすために、革新的な製品とコスト効率の高いソリューションを開発しています。TDCには、学際チームが所属しています。チームは小売、製造、ヘルスケアなどの分野を網羅し、協力してモノのインターネット (IoT) 機器やロボティクスなどの技術を開発しています。

TDCは技術的な面だけでなく、知的財産 (IP) の管理、イベント管理、エンタープライズ・シンガポールの認定メンターシップ・パートナーとして新興企業の指導などといった支援も行っています。

オープンイノベーションはどのような取り組みを?

オープンイノベーションでは、知識やリソースをシームレスに交換し、技術開発を加速させ、市場への導入を促進することが必要です。TDCは、パートナー特有の悩みを理解し、そのニーズを満たす費用対効果の高いソリューションを策定することを目指しています。

コラボレーションはTDCのコアバリューなので、サプライチェーン、試作品R&D、IP開発におけるパートナーなど、強い業界ネットワークを活用することができます。

TDCは企業の試作品制作でどのように役立っていますか?

私たちの支援は一般的に、中小企業や多国籍企業のイノベーションとコスト削減を改善します。例えば、2019年には、印刷会社であるMarkono Print Mediaを支援してレガシー機器にIoTレーザーカウントシステムを導入させました。インダストリー4.0を適用し、生産工程での大幅なコスト削減を実現しました。

さらに最近では、地域の水回り設備会社であるFullsun Marketingと共同で、メンテナンス前に漏水を検知し、遮断し、節水できる独自のIoT無線水流監視システムを開発しました。このシステムは導入コストを抑えながら簡単に設置することができます。現在、商業展開に向けて準備中です。

当社のエンジニアリングチームとビジネスチームは顧客のニーズに合わせ、アイデア作りから試作品作成、概念実証、実装に至るまで、すべての段階で積極的にパートナーと取り組んでいます。

どのような企業やパートナーと協働したいですか?

私たちは、業務の生産性を高めるために新しいソリューションや製品の試験環境を検討している中小企業や多国籍企業のパートナーとなることを望んでいます。また、パートナーと共に製品やソリューションを共同開発する場合は、イノベーションの過程全体で利害が一致するコラボレーションを実現したいと考えています。

TDCが提供する既成製品や革新的なソリューションの導入を検討されている新興企業の皆様は、私どもに連絡してください。

企業はどのようにしてTDCと協働を始めるのでか?

TDCの総合設備、そして完了したプロジェクトやソリューションに興味を持つ企業の訪問を歓迎します。このような訪問を通じて、企業は問題を提起し、私たちの技術能力を深く理解することができます。

その上で提起された問題と価値提案を評価し、その後、学際チームがプロジェクトの技術仕様を検討します。そのプロジェクトがTDCの注力分野であれば、独自のソリューションを開発するためのコラボレーションを開始することができます。

現在、TDCが注力している分野は、IoT、設備利用、節水、産業用ロボットの生産性向上などです。

TDCとIPIのパートナーシップは、どのようなものでしたか?

IPIとの関係は年々強化され、私たちの商業化プロジェクトはIPIの広範なネットワークや専門チームの恩恵を受けています。さらに、IPIはコラボレーションとオープンイノベーションを重視していますが、それらは社会的影響に焦点を当てる私たちの革新的な技術ソリューションの開発の触媒となっています。

例えば2017年には、IPIのTechInnovationイベントでInvivo Medical有限責任株式会社に「経皮腎臓アクセス補助装置 (PAKAD)」という医療補助器具をライセンス供与しました。これは業界コラボレーションの大きな進展となりました。この共同プロジェクトにより、腎臓結石除去の手順を簡略化するソリューションが生まれ、間もなく市場に投入される予定です。

IPIは2020年、現地の大企業と共に重要資産監視用16チャンネル高速データ取得システムの導入を促進し、その後、共同開発を進めることができました。

(2022年08月03日公開)