インドネシア科学院(LIPI)によれば、バリ島の住民が伝統的に使用している植物のいくつかは、糖尿病の治療に有効とされ、注目を集めている。
そのうちの1つは、バリ島でSambang colok (Aerva sanguinolenta)といわれる赤紫色のヒユ科の植物で、鎮痛剤、抗炎症剤、抗菌剤、等の効用により糖尿病の症状を緩和するといわれている。また、「Piduh」とよばれるツボクサの一種、Pegagan (Centella asiatica)も、糖尿病、気管支炎等の症状を和らげるために飲まれ、記憶力を改善し、マンゴーの一種(Mangifera indica)の葉も効果があるとされている。
サンスクリット語の「Ausadhi」に由来する「Usada」という用語は、薬用植物を意味し、5世紀からその知識がバリ島へ浸透し始めた。
サイエンスポータルアジアパシフィック編集部