2021年06月
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検疫期間中の国内移動を効率的に管理するアプリを開発 フィリピン科技省

フィリピンでは、検疫期間中の国内移動を効率的に管理することを目的としたモバイルアプリケーション「Safe,Swift and Smart Passage: S-PaSS)」が科学技術省(DOST)によって開発され、運用が始まった。

S-PaSSは、効率的な旅行をマネジメントする旅行管理システムと旅行者の移動履歴を管理するローカルモビリティ管理システムの2つの機能から構成されている。

旅行者はフィリピンの各自治体間を移動する際、健康診断書または、旅行許可証もしくはその両方の提示が求められるが、移動に関するガイドラインが各自治体によって異なるため、混乱が生じやすい。S-PaSSの旅行管理システムでは各自治体における必要な要件や、その地域が「移動制限地域」かどうかを簡単に確認することができる。さらに、移動制限区域に入る際に必要となる、旅行調整許可 (Travel Cordination Permit:TCP) や移動制限区域を通過する際に必要な旅行通過許可 (Travel Pass Permit:TPP) の申請も可能となっており、旅行者の効率的な移動につながっている。

一方、各地方自治体や、フィリピン国家警察にとっては、必要な情報をスムーズに掲載・案内でき、S-PaSSのローカルモビリティ管理システムを活用することで、旅行者の移動履歴や渡航書類の真偽を確認することもできる。

S-PaSSは2021年3月26日に運用が開始され、運用開始から1カ後の4月27日時点で、646,638人のユーザーが登録し、円滑な導入が進んでいる。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

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