ブルネイ工科大学(UTB)とマレーシア交通局所管のマレーシアの交通安全研究所(MIROS)は5月21日、交通安全分野の研究を連携・協働するための覚書(MOU)に調印した。UTBは、この覚書により大学のビジョンである「社会に影響を与えるグローバルスクール」のさらなる推進を図る。
調印式はMIROSの主催により、オンライン形式でアセアン・ロード・セーフティ・ウィーク2021(ARSW 2021)の期間に合わせて開催された。
UTBのダヤン・ハジャ・ゾウラ・ビント・ヒ・スライマン(Dayang Hajah Zohrah binti Hj Sulaiman)副学長とMIROSのカハイリル・アンワール・ビン・アブ・カシム(Khairil Anwar bin Abu Kassim)所長が覚書に署名をし、UTBから交通研究センター(CfTR)のタン・ソーン・ジアン(Tan Soon Jiann)センター長とMIROSからアマド・ノール・シュクリ・ビン・ザイナル・アビディン(Ahmad Noor Syukri bin Zainal Abidin)ユニット長が参加した。
UTB側は調印式で、「UTBはCfTRを通して、ブルネイ交通安全協議会の活動に積極的に参加してきた組織である」とし、今回のUTBとMIROSの覚書締結が、ブルネイ国内の交通安全の機運をさらに高め、この分野における新たな取り組みを考えるきっかけになることに期待を示した。
今回の締結は、死亡事故ゼロを目指す、ブルネイ・ダルサラーム・ロード・セーフティー・ストラテジック・プラン2025(Brunei Darussalam Road Safety Strategic Plan 2025)の活動を強化するものであり、双方の研究開発活動には、交通安全の研究と推進に関わる人材の教育・育成も盛り込まれた。
ARSW 2021が開催された7日間 は、自動車事故や死亡事故をなくすため、国連が呼びかけている「低速道路(時速30km制限)の実現」キャンペーンを広報する機会でもあった。
サイエンスポータルアジアパシフィック編集部