タイ国立科学技術開発庁(NSTDA)、中国科学アカデミー、中国を中心とした国際科学機関同盟(ANSO)は6月11日、グリーンテクノロジーのためのANSO国際フォーラムを開催した。中国・広州で開催された第14回中国バイオインダストリーコンベンションの一環。
クリーンテクノロジーと国連の持続可能な開発目標(SDGs)への貢献の促進を目的として開催された本フォーラムは、ANSO会長のバイ・チュンリー(Bai Chunli)教授とNSTDA会長のナロン・シリラートウォラクール(Narong Sirilertworakul)博士が開会の挨拶をした。各国の政府、国際機関、企業、学会を代表する専門家やリーダーが参加し、循環型経済、クリーンテクノロジー、グリーン社会、創造的経済における人工知能(AI)の応用などがトピックとして取り上げられた。
最初のセッションでは、中国から様々なグリーンリサイクル技術とそれらの技術に基づく国際共同プロジェクトが、タイからは自国における循環型経済のロードマップと活動についての発表がそれぞれ行われた。
日本からは地球環境戦略研究機関(IGES)の齊藤修上席研究員が社会・生態システムの統合化による自然資本・生態系サービスの予測評価(PANCES)について発表した。その他、マレーシア、シンガポールからも独自の研究や取り組みが紹介された。
クリーンテクノロジーのセッションでは、中国、タイ、フィンランドのスピーカーにより、太陽電池による燃料生産、光触媒による二酸化炭素(CO2)変換と水分解に関する研究、再生可能エネルギーの研究、カーボンニュートラルに向けた取り組みなどの発表が行われた。最後のセッションでは、グリーンパッケージングプログラム、ファーウェイのAI研究が発表された。
サイエンスポータルアジアパシフィック編集部