2021年08月
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タイの鉄道システムの研究開発強化で日本の鉄道総研と覚書締結

タイ国立科学技術開発庁(National Science and Technology Development Agency: NSTDA)は、7月1日、JRグループの公益財団法人・鉄道総合技術研究所(Railway Technical Research Institute: RTRI)と、正式な技術協力のため、2021年7月1日から2023年6月30日まで3年間の了解覚書(Memorandum of Understanding: MoU)を締結したことを発表した。

NSTDAの代表ナロン・シリラートウォラクル(Narong Sirilertworakul)博士と鉄道総研の渡辺郁夫理事長(博士)により、タイの鉄道システムの強化と進歩を目的とした、鉄道技術の分野における情報、ノウハウ、人材開発、共同研究などの交換を行う正式な協力についての覚書が調印された。

NSTDAと鉄道総研のコラボは2011年に開始。鉄道総研はこれまで様々なサポートをタイの鉄道開発に提供してきた。NSTDAの鉄道システムと鉄道技術の研究のために、2020年2月にRTRIはR&Dフォーカスセンターの1つとして鉄道と近代輸送研究センター(Rail and Modern Transports Research Center: RMT)を設立し、RMTは、予測保守技術の開発、自動検査技術の開発、鉄道部品およびコンポーネントの製造技術、および保守データ分析を行っている。さらに、交通網の接続性における乗客の利便性を高めるため、接続され自動化された機動性に関する研究と技術的能力開発は、RMTの重点分野の1つでもある。

両代表は、二国間での正式なパートナーシップ提携が、タイの鉄道システムの進歩に大きく貢献し、二国間関係を強固にすることへの期待を表明した。

調印式で挨拶を行った在タイ日本大使館デジタル情報通信技術・科学・技術・イノベーション担当一等書記官、細野慶介 氏は、鉄道システムは、タイの人々のロジスティクスと日常の輸送における生活の質の向上に不可欠なインフラであると述べ、その進歩の速さについても言及し、この覚書への調印は二国間の共同技術開発における重要なマイルストーンであると語った。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

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