シンガポール首相官邸と在シンガポール・フランス大使館は6月24日、科学とイノベーションに関するフランス・シンガポール合同委員会(Joint Committee on Science and Innovation: JCSI)の第2回会合を開催した。両国は、3つの協定への署名および都市の重要なシステムにおけるハイブリッド人工知能(AI)の利用に関する大規模共同プロジェクトの開始により、科学とイノベーションの発展における協力関係をさらに強化するとする、共同声明を発表した。
合同プレスリリースによると、第2回JCSI会合で、シンガポールとフランス、それぞれの高等教育機関との間で、3つの了解覚書(Memorandums of Understanding: MOU)が署名され、両国間の関係がさらに強化されたことが発表された。
この会合には、資金提供機関や研究機関、企業など、両国のさまざまな公的機関が参加した。両国の研究およびイノベーション戦略に関する最新情報を共有し、サーキュラーエコノミー、合成生物学、農業食品技術、量子技術の4つの分野における協力機会を模索する意見交換が行われた。
各研究機関間で、様々な協力について会合が行われた。シンガポールの国立研究財団(National Research Foundation: NRF)とフランス国立科学研究センター(National Centre for Scientific Research: CNRS)は、NRFのCampus for Research Excellence and Technology Enterprise (CREATE)の一環で、CNRS、シンガポール国立大学(NUS)、シンガポール南洋理工大学(NTU)、シンガポール科学技術研究庁(A*STAR)の研究者らのコラボレーションからなる「デカルトプログラム」の開始を発表した。
この5年間のプログラムは、都市の重要なシステムでの意思決定をサポートおよび強化するために、AI-物理学-工学-人間中心のハイブリッドなアプローチに基づく破壊的で多目的の学際的ツールを開発することを目的としている。
このほか、
―について会合が行われた。
シンガポールのヘン・スイキャット(Heng Swee Keat) 副首相、ならびにフランスのフレデリック・ビダル(Frédérique Vidal)高等教育・研究・イノベーション(Minister of Higher Education, Research and Innovation)相は、科学技術分野での関係強化への期待を表明した。
サイエンスポータルアジアパシフィック編集部