2021年08月
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新型コロナの診断能力向上でスタートアップ企業とラボ構築 シンガポール

シンガポールの南洋理工大学(NTU)とスタートアップ企業、パスノバ・ラボラトリーズ社は7月1日、人工知能(AI)やデータ分析などの先端技術を活用した新しい臨床診断ラボの構築を通じて、シンガポールでの新型コロナウイルス感染症(COVID-19)診断能力を向上させるとともに、将来的なパンデミックに備えることを発表した。

パスノバ・ラボラトリーズ社は、テマセク・ライフサイエンス・アクセラレーター(TLA)の支援を受け、テマセク・ライフサイエンス・ラボラトリー(TLL)からスピンアウトしたシンガポールのスタートアップ企業で、2021年3月1日からNTUとパートナーシップを結び共同で臨床診断ラボの運営を始めている。

今回新たに構築するラボはオープンソースのロボットやソフトウェアを用いて自動化を進め、柔軟性と拡張性を備える新しいジャンルのものだ。日々の検査の品質と生産性を確保しつつ、ラボのワークフローを革新・改善することを見込んでいる。

TLAのピーター・チア(Peter Chia)CEOは「世界的に有名な医療機関と協力できることをうれしく思う。シンガポールや地域のコミュニテイに貢献するさらなる革新的なソリューションを今後も期待している」と表明した。

NTU上級副学長(研究担当)のラム・キン・ヨン(Lam Khin Yong)教授はNTUとパスノバ・ラボラトリーズ社との連携について「AI技術の専門知識を活用して、これからのパンデミックに取り組むことができる。アカデミアと産業界の相乗効果が、国民の健康を守るための有意義な結果をもたらだろう」と期待を寄せた。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

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