2021年09月
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早期警戒システムで地震の予知に成功 インドネシア

インドネシア政府は、ガジャマダ大学(UGM)が、地震早期警報システム(EWS)がジョグジャカルタでの地震予知に成功し、ジャワ島の海岸に沿って10個の地震監視ツールを設置する準備が整ったことを発表した。6月25日付の発表。

EWSは、UGMのスナルノ(Sunarno)教授のチームが研究するもので、地震が発生する3〜7日前に地震を予測でき、災害の軽減できる。

スナルノ教授は、ツールを使用して震源地の位置を予知する震源地三角測量アルゴリズムの開発を行っている。このツールは、地下水位変化とラドンガス検知器、信号調整器、コントローラー、データストレージ、電源などのいくつかのコンポーネントで構成され、IoT(モノのインターネット)テクノロジーも使用しており、地震発生前のラドンガス濃度差と地下水異常に基づいて地震を予知する。これは、プレート上で地震が発生した場合、地面からの自然のラドンガス曝露が大幅に増加し、地下水位は大幅に上下するという報告に基づいて、長年研究されてきメカニズムである。このツールは、これまでにも2020年8月28日の西ベンクルでのマグニチュード5.2など、様々な地震を予知してきた。

スナルノ教授は、アルゴリズムとツールにはまだ技術的な改善が必要であり、より正確な震源地の位置を予知するために継続的に開発することが重要と指摘。さらに、インドオーストラリアプレート地域でのマグニチュード4.5を超える地震しか監視できないため、他のプレート領域にはさらなるツールの配置が必要であるとしている。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

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