フィリピン科学技術省フィリピン火山地震研究所(DOST-PHIVOLCS)は、ミンダナオ島で初の地震・津波監視クラスターセンター(PMCMCET)が始動したことを発表した。9月24日付。
地震のモニタリングシステム(提供:DOST)
DOST-PHIVOLCSは、フィリピン地震ネットワーク(PSN)のミンダナオ地域における監視・警報機能をさらに強化するPMCMCETが始動したことを発表した。ミンダナオ地域では初となるこのセンターは、PSNのミンダナオ地域における監視・警報機能をさらに強化するものであると、フィリピン科学技術省(DOST)のレナート・U・ソリダム・ジュニア(Renato U. Solidum Jr.)次官は述べる。
このセンターは、ケソン市にあるPHIVOLCSデータ受信センター(DRC)の主要業務が災害によって支障をきたした場合に、業務の継続性を確保することを目的としている。PMCMCETは、PHIVOLCSのDRCと同様に、信頼性の高い地震・津波情報を、PHIVOLCSと一般市民の両方に提供することができる。また、フィリピン科学高校の南ミンダナオ・キャンパスに設置されており、モニタリング活動だけでなく、この地域の学生の教育施設としても活用されることが期待されている。
PSNに新たにPMCMCETが加わったことで、フィリピンには、9つの地震観測所、18の衛星テレメータ地震観測所、12の海面検出所および津波警報所からなる111の地震観測所が存在することになった。2022年までに、合計115の地震観測所を設置することを目指している。
ソリダム氏は「災害への備えは、私たち一人だけが行動できるものではない。特にミンダナオ島において、安全で災害に強い市民を育むために、人々に適切なサービスを確実に提供するための各当事者の努力と専門知識を協力して構築しなければならない」と話している。
サイエンスポータルアジアパシフィック編集部