2021年10月
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通信障害のパプア州に4000以上の基地局を新設へ インドネシア通信・情報省

インドネシア通信・情報省 (Kominfo) は今年から2022年にかけてパプア州の4,519地点に通信基地局 (BTS) を建設することを計画していると発表した。9月24日付。パプアの記者を通じて、スポーツイベントのインパクトやパプアの人々の経済的成功に関する情報を周知し、一般の人々への前向きなストーリーを構築する手段となることが期待されている。

パプアのコミュニティのすべてが、10月2日から15日に開催される全国スポーツウィークと、2021年11月2日から15日にパプアで開催される全国パラリンピックウィークの実施を支援することに参加するよう求められている。ジョニー・プラテ (Johnny Plate) 通信・情報相によると、同省はパプアの4,519地点にBTSを建設することによるメディアクルーの支援を通じて貢献しようとしているという。 パプア北部の海底ケーブルネットワークが今年4月、切断されたことによって、パプアの一部の人々は実質的に1カ月間インターネットを使用できなくなる事態が起きた。その原因は水中の火山活動によるものと言われている。

ジョニー・プラテ氏は「水中ケーブルは20メートル程度の深さに備え付けられているだけでなく、海面下4,000メートルの深さにもあり、酸素が薄いため、人間による修復作業は困難だ」と話す。

通信・情報省は、海底ケーブルネットワークが古い回線を通過せず、通信ネットワークが妨害されないようにする方法を模索しており、ジョニー・プラテ氏も 「私たちは衛星技術を使ってパプアを支援している」と語る。

2021年から2022年にかけて、大規模なICT開発が行われるため、パプアは通信・情報省にとって特別な存在である。同省はすでに、インドネシア政府の保有企業で同国最大の通信企業であるテルコムが所有しているネットワークをバックアップするために、BTSと通信バックボーンネットワークのインフラストラクチャを構築している。「パプアの通信インフラの開発は継続され、加速される」とジョニー・プラテ氏は締めくくった。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

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